1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

「そのときは関東でやる自信がなかった」北信越で飛躍、インカレで関東&関西王者を撃破も…新潟医福大3年MF細井響は準Vに悔しさ

ゲキサカ / 2024年12月29日 7時42分

新潟医療福祉大DF細井響(3年)

[12.28 インカレ決勝 東洋大 1-0 新潟医療福祉大 グリスタ]

 準優勝の悔しさを最終学年につなげていく。新潟医療福祉大は夏の総理大臣杯に続いてインカレも準優勝。DF細井響(3年=習志野高)は「夏冬と2位だった。その悔しい思いはずっと忘れずに、また来年もやっていけたら」と力を込めた。

 あと1勝で初の全国制覇に迫った。しかし、PKで失点を喫して東洋大に敗戦。新潟医福大は2年前のインカレ決勝、今年夏の総理大臣杯決勝、そして今回の決勝と、3度の王手を逃してしまった。

 試合終了後、地面に突っ伏したのは細井。「夏の悔しさもあったなかで、決勝まで来れた。本当に勝ちたいという気持ちだけで今日は戦った。最後の最後まであきらめることなくやっていた。だけど、最後の笛が鳴ったときは悔しさでいっぱいだった。何も考えられなかった。悔しさだけが残っていた」。頂点まであと一歩及ばなかった思いがあふれた。

 細井の本職はCB。北信越大学リーグでもCBとして起用されることが多い。しかし、よりレベルの高い選手が集う全国では、佐熊裕和監督は細井をアンカーとしてプレーさせた。恵まれた体躯と左足から繰り出すビルドアップ、中学まで柏レイソルのアカデミーで培ったテクニック、習志野高2年次にサイドハーフとして起用された経験、剛腕のロングスローといった要素で中盤の要として君臨。インカレ決勝までの並みいる強敵とのマッチアップを制した。

 高校卒業後の進路として、いくつかの選択肢のなかから新潟医福大を選んだ。自チームにも対戦相手にもレベルの高い選手が揃う関東大学リーグを選択しなかった理由は「関東に行って潰れてしまうかもと。自分的にも大きな自信はなかったから」。新潟医福大の立地やサッカー環境にも惹かれた。「地方の大学で一からサッカーに打ち込めるかと思った」と細井は明かす。

 夏の総理大臣杯でも決勝まで勝ち進んだ新潟医福大は今大会でも躍動した。大臣杯決勝で敗れた相手でもある関西学生リーグ王者の阪南大には、グループリーグで6-2と快勝。前回インカレ王者であり、関東大学リーグ王者の明治大には準決勝でPK戦の末に打ち破った。北信越の大学ながら、関東と関西の王者を下し、夏冬連続で決勝に勝ち進んだ。

 それでも、日本一には届かなかった。数々の強豪を打ち破ったことに、細井は「チーム的にも個人的にも少しは自信ついた」と振り返りつつ、「自分らしさをあまり出せた試合は多くなかった。インカレを通して点数的には60点50点くらい」と自己評価。「個のところは関東にも関西にも上回られるシーンがほとんどだった。個人でカバーできないところをチームでカバーできるのは、この大会で一番成長できたところ。あとはそれを上回れるぐらいの個も大事。自分も含めてウィークポイントをしっかり突き詰めていけたらいいチームになっていく」と課題を見出した。

 3年生としての一年で大きな経験を得た。細井は最終学年に向け、気持ちを切り替える。「スタートが大事になる。オフシーズンからこの悔しさを忘れずに、また一から、立ち上げからしっかりやっていきたい」。悲願の日本一を目指し、再び一歩目を踏み出した。

(取材・文 石川祐介)
●第73回全日本大学選手権(インカレ)特集

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください