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14人目までもつれ込むPK戦は「2度の窮地」を乗り切った札幌大谷に軍配!初出場の寒川は全国1勝にあと一歩届かず

ゲキサカ / 2024年12月30日 11時55分

 13分。MF曽我部修羽(3年)、松本と回ったボールから、瀬山は完璧な左クロスを中央へ。「自分より前にディフェンスの選手がいたんですけど、その人より前に入ったら、相手は触れないと思って」ニアへ飛び込んだFW真浦劉(3年)のヘディングは、右スミのゴールネットへ鮮やかに吸い込まれる。「この3年間を振り返ってもベストゴール」だという11番の華麗な先制弾。札幌大谷が1点のアドバンテージを手にする。

 以降の札幌大谷に2点目を奪うチャンスは幾度もあった。30分には松本のパスから途中出場のDF今井朝陽(2年)が、34分には今井のお膳立てで簗詰が、38分にも松本のFKからDF大石蓮斗(2年)が、いずれも決定的なシュートを打ち込むも、そのすべてを谷山がファインセーブ。守護神、躍動。寒川は首の皮1枚で何とか踏みとどまる。

「決定機を4,5回作られていたのに、『決められたかな』というところを谷山が止めたり、ディフェンスに当たったりしていたので、ベンチの中では『これは来るぞ』と話していました」(岡田監督)

 40+1分。右サイドで奪った寒川のスローイン。稲谷が渾身の力を込めて投げ入れたボールは、十分な飛距離でエリア内へ。弾んだボールはその行き先に、4分前に投入されたばかりのDF藤原康騎(2年)を選ぶ。右足一閃。揺れたゴールネット。「僕たちは負けていても前に、前に進んでいけるチーム。点を獲られても『逆転するぞ』という強い気持ちがあったので、追い付けたんだと思います」(伊藤)。1-1。勝敗の行方はPK戦へと委ねられる。


「もうPKになったらそれぞれがその場を楽しむというか、『PKだからネガティブになるのではなくて、しっかりそれぞれがこの緊張感を楽しもう』と送り出しました」(清水監督)「『勝ちたい気持ちがあるヤツから行こうか』ということで、最終的には伊藤が順番を決めました。トレーニングの中ではPK戦の結果が出ていたところもあったので、あとは谷山を信じていました」(岡田監督)

 外さない。まったく外さない。5人目が終わった段階で、両チームの全員が成功。PK戦になっても双方まったく譲らず。サドンデスに突入後も、札幌大谷は6人目の大石が1分近く間合いを取ってスタンドをざわつかせれば、7人目のGK高路地琉葦(3年)はパネンカを成功させるなど、極限の中で選手たちが楽しむ姿勢を存分に披露する。

 均衡が破れたのは8人目。先攻の札幌大谷のキックはクロスバーの上へ。この日初めての失敗。だが、決めれば勝利となる寒川のキックも枠の上へ消えていく。11人目。札幌大谷は今井が、寒川はGKの谷山が気合で成功。白熱のPK戦は2巡目へと突入する。

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