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兄オウンゴールの直後に弟同点弾!「まだ一緒にやれる」愛工大名電・蒲地ツインズの“絆ゴール”

ゲキサカ / 2024年12月30日 14時19分

左が兄の蒲地陽汰、右が弟の蒲地壮汰

[12.29 高校選手権1回戦 愛工大名電6-3明誠 駒沢]

 双子の兄の悲しみを弟がすぐに救った。愛工大名電高(愛知)は前半27分、GKが弾いたボールがDF蒲地陽汰(3年)に当たってオウンゴールになってしまう。しかし2分後の同29分、FW杉本悠悟(1年)のマイナスクロスに反応したMF蒲地壮汰(3年)が豪快に蹴り込んで同点としてみせた。

 チームは怒涛のゴールラッシュで6得点を奪うド派手なゲームを演じた。そしてチームを勢いづけたのは、間違いなく双子兄弟の“絆ゴール”からだった。宮口典久監督も「あんなこと(オウンゴール)はサッカーにはあること。陽汰のオウンゴールを壮汰がカバーするという名電にとっては理想的な形だった」と目じりを下げた。

 当人たちも“絆ゴール”を振り返る。得点を取り返した弟の壮汰は、「陽汰だったからという特別な感情はなく、先制されて、もう一段ギアを入れないとなと感じていた」と話す。ただ得点後には兄で主将の陽汰に駆け寄り、頭をポンと叩く。「結構心に来ていた」と振り返る陽汰は、「本当にあいつの1点で救われた。本当に感謝しかない」と頭を下げた。

 二卵性の双子でここまで一緒にサッカーを続けてきたが、卒業後は別々の道に進むことを決めている。それぞれが希望の進路を考えたという。陽汰が岐阜聖徳学園大、壮汰が愛知学院大に進学する。「まだ一緒にやれる」。2回戦の相手は前橋育英高と強豪だが、陽汰が「自分たちがチャレンジャーということは誰が見ても分かり切っていること。本当にぶつかるだけ」と意識を強めれば、壮汰も「完全にチャレンジャー。僕たちの力をぶつけるだけだと思います」とお互いに示し合わせたかのようなコメントを残し、意気込んでいた。

(取材・文 児玉幸洋)
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