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国立競技場での敗戦から1年。堀越は丁寧に日常を積み重ねて帰ってきた晴れ舞台で津工に競り勝って初戦突破!

ゲキサカ / 2025年1月1日 12時11分

「『もし0-1になっても、絶対0-2にするな』と。『0-1にしとったら、どこかで絶対一発チャンスが来るから、そこで仕留めに行くぞ』ということを、ずっと準備の段階から言ってきていました」と片野監督も話した津工は粘る。テンポの上がった相手のアタックにも丁寧に対応。24分に土谷が直接狙ったFKは壁に阻まれたが、1点差をキープしたまま、一刺しするタイミングを虎視眈々と狙い続ける。

 だが、昨年度の全国4強を経験している堀越は、したかかだった。「何が上手く行かなくて、どこを変えないといけないかということを自分たちで話して、自分たちで修正しようとすることで、より早く修正が利くのがボトムアップの良さだと思います」と竹内。1点のリードを最大限に生かしつつ、焦れずに、ボールを動かし、確実に時計の針を進めていく。

 試合を決めたのは10番を託されたエース。40+1分。相手のゴールキックを森奏が跳ね返すと、FW千葉慎之助(2年)は左へ展開。走ったMF小泉翔汰(3年)が完璧な軌道で送り届けたグラウンダークロスに、飛び込んだ三鴨はゴールネットをきっちり揺らす。

「堀越さんとウチを比較した時に、行けるなと思いつつも、唯一違うのは去年の圧倒的な経験値だなと。ボトムアップを逆手に取れればいいなと思っていたんですけど、アレを逆に乗せてしまうと止まらないので、そこをうまく逆手に取ることができなかったなと。相手にのびのびとやられてしまったなという気がしますね」(片野監督)

 ファイナルスコアは2-0。ゲームの勘所をきっちり押さえた堀越が逞しく勝ち切って、3回戦へと勝ち上がる結果となった。


「僕が一番焦っていましたね(笑)。僕がこの展開を『まずいな、まずいな』と見ていたんですけど、意外に選手の方が冷静だったというか、『点が獲れないのは仕方ないな』と割り切った感じはあったなと思います」。佐藤監督もそう笑ったように、堀越の選手たちは実に冷静だった。

 とりわけ安定感があったのは、昨年の全国準決勝でもそのまま全員が国立のピッチに立っていた、竹内、森奏、渡辺冴空、DF瀬下琥太郎(3年)で構成される4バック、堀越が誇る『ファンタスティック・フォー』だ。決して派手さはないかもしれないが、とにかくゲームの中で最適解を見つけ出し、遂行していく力は群を抜いている。

「4バックは何か特別なことができる4人ではないですし、個で見たらまだまだなんですけど、こういう時はしっかりゴールを守る時間とか、ここはしっかり前から掛けられる時間というのが少しずつ整理されてきましたし、今日も何となく彼らの中に“守備への価値観”みたいなものはあったかなという感じはしました」(佐藤監督)。2シーズンを掛けて熟成させてきた“守備の価値観”が、やはりこのチームを支える大きな軸であることは間違いない。

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