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「相手が素晴らしいというのがあった」。プリンス後期8勝1分、前回大会超えを狙った佐賀東は初戦敗退に

ゲキサカ / 2025年1月1日 13時4分

佐賀東高は悔しい初戦敗退となった。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[12.31 選手権2回戦 流通経済大柏高 5-0 佐賀東高 柏の葉]

 前回大会の8強超え、国立競技場でプレーするという夢は叶わなかった。初めて8強入りした昨年度から先発の半数以上を残す佐賀東高(佐賀)は今年、九州新人大会で4位に入り、プリンスリーグ九州2部後期は8勝1分と無敗で終えている。だが、2カテゴリー上のプレミアリーグEASTに所属する流通経済大柏高(千葉)との差は大きかった。

 右SB田中佑磨主将(3年)は、「負けはやっぱり認めないといけない。(自分たちのサッカーを)出したかったんですけれども、出させなかった相手が素晴らしいというのがあったと思います。自信はあったんですけれども、積み重ねがまだまだ。普段やっているリーグ戦の強度の違いがモロに出てしまったというのがあります」と首を振る。

 相手の強烈なハイプレスとショートカウンターを警戒していたが、「回避しようとしたのが、逆にやっぱりゲーム作れなくなったと思います」(蒲原晶昭監督)。ロングボールで押し込まれる形となり、攻撃面も苦戦。0-2の後半はリスク覚悟で前へ出て佐賀東らしいポジショニングにこだわったパスワークも見せたが、MF中村琥道(3年)の決定的なシュートを止められるなど無得点で敗退となった。

 前半13分の失点は想定内だったが、蒲原監督は「2点目がウチにとっては凄く大きかったなと思います」と振り返る。自陣で左SB江頭瀬南(3年)がクリアした際、突っ込んできた相手選手の伸ばした足と接触して転倒。接触箇所を押さえたまま倒れ込んでしまう。佐賀東はアピールしたものの、ゲームは続行され、江頭不在のスペースを相手に使われて失点した。

 蒲原監督は「あれは絶対アフターで、あれ取ってもらわないとどうしようもない」と抗議したが、判定は覆らず。2点差となり、より難しいゲーム展開になってしまった。試合後、言葉をかわした相手スタッフもスッキリとした感覚は持っていなかったという。

「力は向こうが上っていうのは十分分かった上で、自分らはもう少ないチャンスでものにするしかなかったもんですから。非常に選手は頑張ったと思いますけど、残念だったなと思います。こういうのもあるっていうことなんで、来年また頑張ろうって思っています」と指揮官。プレミアリーグ勢との差を縮めるため、今季得失点差で逃したプリンスリーグ九州1部昇格の必要性も口にしていた。

 また、田中は「プレミア(リーグのチーム)とやる時は毎回最初に2失点してしまったり、勢いに呑まれてしまうというのがこの3年で直せなかったというのがある。チームとしては終わってしまうんですけれども、自分としてはまだ(大学)続けるので個人的に飛躍できるように頑張らないといけない」。悔しい敗戦を個人、チームが飛躍するための糧とする。

(取材・文 吉田太郎)

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