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[MOM5004]堀越FW三鴨奏太(2年)_「取れるだけ取っておこうかなと」圧倒的“スター性”示した4ゴール2アシスト

ゲキサカ / 2025年1月2日 19時2分

 1点を返された直後の前半34分には、ふわりとした右CKでDF森奏(3年)のヘディングシュートをお膳立てし、2アシスト目。「今日の相手はそんなに背が高くなかったので、奏が競り勝てると思った。最初のプレースキックが(ファーに)流れてしまって、そこで『高いボールなら競り勝てる』と奏が試合中に言っていて、それに合わせてみようと思ってふんわりしたボールにしたら決めてくれてよかった」。チームメートからの助言に満点回答で応える精度が光った。

 さらに前半39分、右サイドで高橋と竹内が連係する間にゴール前へ走り込み、竹内のアーリークロスにヘディングで合わせ、ハットトリックを達成。「試合中に『自分の日だな』と思っていたので、李来と竹内には『お膳立て欲しいな』と話していた」。2アシストを味方にプレゼントしていたからこその3点目となった。

 そして後半6分には途中出場MF田中豪(2年)からのクロスを完璧なトラップで収め、左足シュートで仕上げの4点目。その後は「もっと行きたいなという欲が出てしまった」と途中出場の周囲との連係が合わない場面も続き、最後は「無理して出るよりも出ていない選手に渡す意味でも、次の試合のことを考えて自分が代わろうかな」とボトムアップ体制の指揮官を務める竹内主将に交代を申し出る形となったが、圧巻の4ゴール2アシストという結果を残して後半29分にピッチを去り、駒沢8強決戦の絶対的主役となった。

 6ゴールへの関与もさることながら、注目すべきは得点に関わるパターンの多彩さだ。利き足の右足での1ゴール2アシストに加え、左足でも2ゴール1アシストを導いており、さらに頭でも1ゴール。特に逆足の左足のキックは右足と遜色ないどころか、異なる個性を持つ“もう一つの利き足”のようなインパクトを放っていた。

 三鴨によると、異色の左足キックは“怪我の功名”なのだという。「左足は小さい頃から蹴れたほうだったけど、中学2年生の時に右足三角骨の手術をして、その後もずっと痛かったので左足で1年弱プレーしていました。左足が上手くなるチャンスかなと。メッシが好きなんで、その左足のイメージで(笑)」。そう苦笑い気味に振り返る努力はいまや、相手に狙いを絞らせないプレースタイルを支える原点となっている。

 また三鴨の過去にはもう一つ、欠かせないエピソードがある。

 三鴨が地元足立区の街クラブ「FCオーパスワン」のジュニアからジュニアユースに進む際、あるJクラブアカデミーのコーチから「スター性がない」と評したのを人づてに聞き、中学時代はその言葉にコンプレックスを持ちながらも、逆に反骨心に変え、努力の3年間を過ごしてきた過去を持つ。

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