ちょうど1年前に敗れた「1月2日のPK戦」のリベンジ完遂!明秀日立は帝京との激闘を制して全国8強へ勝ち名乗り!
ゲキサカ / 2025年1月2日 23時5分
畳み掛ける青。4分も明秀日立。保科のパスから右サイドを運んだ竹花は、カットインしながら枠内シュートを放つも、大橋がビッグセーブ。15分も明秀日立。途中出場のMF貝原利空(3年)のラストパスから、竹花が打ち切ったシュートはゴール左へ。18分も明秀日立。竹花の左CKに菅野が合わせたヘディングはクロスバーの上へ。「できれば1点獲った後に2点目を獲れれば、2-0で終われるかなという想いはあったんですけどね」とは萬場監督。好機は創出するものの、突き放せない。
リズム反転。次々と攻撃的な交代カードを切った帝京が攻める。キャプテンのMF砂押大翔(3年)が負傷交代するアクシデントにも屈せず、MF大屋雅治(3年)とMF永田煌(3年)がボールを引き出し、FW宮本周征(2年)は左サイドから果敢に勝負。前線ではFW土屋裕豊(3年)が虎視眈々と勝負の瞬間を狙い続ける。
カナリア軍団の咆哮は29分。相手の連係ミスを突いてボールを奪った大屋は、ドリブルで運んで左へ。宮本が左足で叩いたシュートは重松が懸命に弾き出したものの、誰よりも速く反応した土屋がこぼれ球をゴールネットへねじ込む。
「ああいう慌ただしいゲーム展開の中でも、途中から入っていった選手たちが自分の長所を出して、流れを引き寄せていったところでは、感心させられるようなプレーもありましたね」とは藤倉監督。途中投入された3人が有機的に関わり、執念でもぎ取った同点ゴール。スコアは振り出しに引き戻された。
35分は帝京に逆転のチャンス。宮本が左サイドを大屋とのワンツーで抜け出し、右足で打ったシュートはわずかに枠の左へ。40+2分には明秀日立に勝ち越しのチャンス。貝原の浮き球パスから、左サイドを単騎で飛び出した竹花のフィニッシュは、しかし枠の上へ消えていく。ファイナルスコアは1-1。全国8強の行方はPK戦で争われることになった。
2024年1月2日。高校選手権3回戦。この日からさかのぼること、ちょうど1年前。明秀日立は結果的に決勝まで駆け上がる近江高(滋賀)に、PK戦で敗退を突き付けられていた。「試合が始まる前も、去年のことは結構意識していました」。その試合にも出場していた重松は強い想いを抱いて、この日のゴールマウスに立っていた。
お互いに1人目は成功して、迎えた先攻・帝京の2人目。「あのキッカーに対しては、絶対にこっちだと思っていました」という重松は自らの右側へ飛んできたキックを、完璧なセーブで阻止。リベンジを期す守護神が、極限状態のピッチで躍動する。
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