今季トップチーム初スタメンの左SBが3得点に絡むハイパフォーマンス!流通経済大柏DF渡邊和之が全国の舞台で証明した努力の価値
ゲキサカ / 2025年1月4日 21時31分
[1.4 選手権準々決勝 流通経済大柏高 8-0 上田西高 フクアリ]
とうとう巡ってきたスタメンのチャンス。もう準備は十分すぎるほどに整っている。ここまで溜め込んできたエネルギーを、地道なトレーニングで身に付けてきた技術を、そして、最後の選手権に懸ける想いを、すべて出し尽くして、この全国のピッチで暴れ回ってやる。
「スタメンでも緊張感はあまりなくて、逆にワクワクの方が大きかったですね。もう試合に出たくてウズウズしていたので、ようやくここで結果を出せて良かったなと思います」。
選手権の全国準々決勝で今シーズンのトップチーム公式戦初スタメンを飾った、流通経済大柏高(千葉)のウルトラレフティ。DF渡邊和之(3年=FC多摩ジュニアユース出身)が待ちに待った晴れ舞台で、鮮やかに躍動してみせた。
プレミアリーグ王者の大津高(熊本)との激闘を制した3回戦から中1日。準々決勝の上田西高(長野)戦に臨む流経大柏の最終ラインは、前の試合から1人だけが変更があった。シーズン後半戦から左サイドバックの定位置を掴んだDF宮里晄太朗(3年)の代わりに、スタメンリストには渡邊の名前が書き込まれる。
やる気はみなぎっていた。2回戦の佐賀東高(佐賀)戦はベンチにこそ入ったものの、
出場機会は訪れず、大津戦に至ってはメンバー外。ある意味で抜擢とも言っていいスタメン起用に、渡邊は試合前から胸の高鳴りを抑え切れなかった。
キックのフィーリングも上々。任されていたプレースキックも、悪くないボールが蹴れている。すると、落ち着いてゲームに入った渡邊の左足が、試合の均衡を打ち破る。
13分。左サイドで前を向くと、一瞬でイメージは共有された。「山野はこの大会でずっとインパクトを残していますし、スピードがある選手で、自信を持って走ってくれることはわかっていたので、『あそこに出せば抜けるな』とは思っていました」。
渡邊が丁寧に相手のディフェンスラインの背後にボールを送ると、抜け出したFW山野春太(3年)はそのままゴールを陥れる。「あそこで良いプレーができたので、一気に肩の荷が下りたかなという感じはありました」。いきなりアシストという形で結果を出せたことが、とにかくメチャメチャ嬉しかった。
最高学年になった今季は、飛躍の年になるはずだった。1年生からプレミアリーグの登録メンバーに名を連ねると、2年生に進級した昨シーズンはリーグ戦でも14試合に出場。左サイドバックの定位置を確保し、得意の左足を生かして印象的なプレーを続けていた。
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