東海大相模が初出場4強!! “野球部超え”快挙に有馬監督「サッカー部が国立に行くなんて誰も信じてくれない」
ゲキサカ / 2025年1月4日 23時1分
[1.4 選手権準々決勝 明秀日立高 1-2 東海大相模高 U等々力]
熾烈な神奈川県予選を勝ち抜いた東海大相模高が昨季インハイ王者の明秀日立高を逆転で破り、初出場にして国立のベスト4にたどり着いた。
相手の明秀日立は持ち味のハイプレスを積極的に仕掛けてきたが、逆に東海大相模らしさを引き出されるようなボールポゼッションで決定機を重ね、ここまで無得点だったエースのMF沖本陸(3年)が1ゴール1アシスト。堂々の試合運びに有馬信二監督は「だんだん雰囲気にも慣れて、勝っていくことで自信をつけて、本当に成長の途中という感じですね。チームとしても選手としても。まさに伸びているという感じがします」と手応えを口にした。
有馬監督が就任した2011年から14年目、インターハイで初の全国出場から7年目での快挙。報道陣から夏の甲子園8強だった“野球部超え”の情報を伝えられ、「考えてなかった。やばいね……」と苦笑いの指揮官は国立出場に至った過程をユーモアを交えながら振り返った。
「2011年を思い出すと誰も信じてくれないと思うんですよね。東海大相模のサッカーが国立に行くなんて。実は就任2年目に、選手を連れて国立の決勝に見に行ったんですよ。でも彼らはお菓子食って、ジュース飲んでみたいな感じでしたからね。『こんなところでサッカーしたらすげえんだろうな』と思いはしましたが、本当にそうなるとは思いもしませんでしたね」(有馬監督)
人工芝グラウンドなどの環境整備が進み、指導陣も厚みを増し、選手スカウト網も広がり、東海大相模のポゼッションスタイルを求めて入ってくる選手も増えた14年間。17年の全国初出場は指揮官の息子でもある有馬和希(当時2年)をはじめ、同校初のプロ入りを果たしたDF山口竜弥(同3年、現徳島)、MF中山陸(同2年、現甲府)らが中心となって実現させたが、豊富なタレントを擁して歴史を変えた経験を礎に、今はさらなる自覚を持つ選手たちがチームを支えている。
「インターハイに出るまで7年で、そこからまた7年。中間試験のインターハイは点が取れるけど、選手権の期末試験に取れないなと。そこが僕の一番の悩みどころでした」。学校の顔とも言える野球部とも切磋琢磨し合う夏までとは異なり、冬の戦いはサッカーなど限られた競技のみ。その中で本番ムードの醸成に苦労していたという有馬監督だが、現在のチームには「楽しむところは楽しむけど、切り替えてやるよというのをすごく感じる」と太鼓判を押す。
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