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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:頑張っていない人なんていない(堀越高・森章博)

ゲキサカ / 2025年1月6日 12時42分

 チームをまとめるキャプテンと副キャプテンとして、同じ右サイドバックの定位置を争うライバルとして、1年間を過ごしてきた2人が、握手をして、抱擁を交わす。その一連に、小さくない重責と葛藤を背負ってきた彼らにしかわからない絆が、透けて見えた気がした。




 大学でもサッカーは続けるつもりだが、その関わり方はゆっくり考えていこうと思っている。それでも、このチームで1年間にわたって“リーダー”の1人として、いろいろなことを考え、いろいろなことと向き合い、悩みながら、迷いながら、前へと進んできた経験が、必ず自分の未来を明るく照らしてくれることは、もう十分すぎるほどにわかっている。

「正直、サッカー選手にメッチャなりたいとかは、他のチームメイトが思っているほどは思えていないというか、サッカーに100パーセントで全力のマインドを持っていくのは厳しくなってきたなとは感じています。ただ、サッカーを続けてきたからこそ得られたものは、絶対に社会に出た時に生きてくるでしょうし、サッカーにはずっと携わりたいとは思っているので、何かを伝える時にも堀越での時間が生きてくるのかなって。ここからどういう道を歩んでいくのかは自分でもまったく想像できないですけど、ここで得た経験を絶対に無駄にせずに、生かしていきたいと考えています」。

 試合に出ていたから、わかったことがある。試合に出られなかったから、わかったことがある。それはもちろん最後の選手権のピッチに立ちたかったけれど、それが叶わなかったからといって、自分が積み上げてきたものの価値は変わらない。このチームで学んだことは、必ずこれから先の人生に大きく生きてくるはずだから。

 2024年の堀越を陰から支えてきた、しなやかなリーダーシップを纏う副キャプテン。どういう形でサッカーと関わることになったとしても、常に周囲のことを考え、人情の機微に通じている森章博の存在は、高校で出会った仲間たちと同様に、この先の未来で出会う多くの仲間たちにとっても、ポジティブな影響を与え続けていくに違いない。



■執筆者紹介:
土屋雅史
「群馬県立高崎高3年時にはインターハイで全国ベスト8に入り、大会優秀選手に選出。著書に『蹴球ヒストリア: 「サッカーに魅入られた同志たち」の幸せな来歴』『高校サッカー 新時代を戦う監督たち』
▼関連リンク
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