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“3度目の正直”だったPKキッカー…試合前からワクワク止まらず「自然と笑っていた」前橋育英14番MF石井陽が日本一のキャプテンに!!

ゲキサカ / 2025年1月13日 23時3分

 それでもチームメートとともに地道な努力を怠らなかった。「アフター練習の自主練で今年はみんなが蹴っていたし、夏に負けてから個人として苦しい思いをした選手もいるし、チームとしてもなかなか結果が出ない時期、みんながそれぞれ悩みを抱えながら、それに向けて解決しようとしてきた。それがPKで思い切って振れる一つの要因だった」。全員で苦難を乗り越えてきた。

 石井の課題はキックの際の駆け引き。湯浅英明コーチには「股関節の向きで騙せていない」といった指摘を受けていたこともあり、今回のキックでは小細工を避けた。「触れられても勢いで入るくらいの強い球で蹴ろうと思った。思い切り振れてしっかりネットに刺さって良かった」。高校ラストマッチでようやく苦手意識を払拭し、「この大舞台で決められて良かった」と安堵の表情を浮かべた。

 この日は試合前の校歌斉唱時、満面の笑みで国立のピッチを眺める姿がテレビカメラに抜かれるなど、大舞台に臆せぬ姿勢でもチームを引っ張った。「こんなに大人数の前でサッカーができることは夢でもあるし、嬉しいこと。雰囲気が楽しみだったので自然と笑っていました。笑おうと思っていたわけじゃないんですけど、すげえなって。ここでできるんだなというワクワクが強くて、自然と笑顔になりました」。その堂々たる振る舞いは試合中もいかんなく表現していた。

 序盤はチーム全体が流通経済大柏のパワフルなプレッシングに苦しむ中、局面に応じたプレー判断でボール保持につなげ、こぼれ球をことごとく拾って主導権を譲らず。「自分がチームを動かしているなって感じがあった。チームがいい時は自分がそれをできているというのは1年間通して分かっていたので、自分の力でチームを変えようという思いでずっとプレーしていた」。162cmの小さな身体で、ピッチ全体を司る大きな存在感を放ってみせた。

 そうして掴んだ「日本一のキャプテン」という偉大な称号。石井は「プレー面では後半、延長の存在感がちょっと消えてしまったのはある」と自ら引き締めることも忘れなかったが、今日は素直に喜びに浸った。「日本一のキャプテンになれたのは誇らしいこと。みんながいたからこの結果になったのでみんなに感謝したいです」。

(取材・文 竹内達也)
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