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ダブル主将の“相棒”は慰留も…サッカーは高校で引退?流経大柏DF佐藤夢真「まだ迷っている。落ち着いて考えたい」

ゲキサカ / 2025年1月14日 15時55分

流通経済大柏のDF佐藤夢真(3年)(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.13 選手権決勝 前橋育英高 1-1(PK9-8)流通経済大柏高 国立]

 早い時間の先制点が、逆に少し気持ちを後ろ向きにしてしまったのかもしれない。流通経済大柏高(千葉)は前半12分に先制点。試合の主導権を握ったかに思われたが、その後はなかなか高い位置からのプレスがハマらず、前橋育英の反撃を受けた。

 ダブルキャプテンの一人でセンターバックを守るDF佐藤夢真(3年)は「点を決めてからの時間、守りに入ってしまって、球際も行けなくて、はがされる場面もあった。メンタル的に少し引いてしまった」と振り返る。前半31分に同点ゴールを許し、前半を1-1で折り返すと、後半から延長にかけては再び流通経済大柏が押し返す時間帯も目立ったが、2点目を取り切れず、PK戦の末に惜敗した。

「日本一を目指してやってきたし、日本一のキャプテンと言われたかった。PKで負けて悔しいけど、このチームを引っ張ってこれて良かった」。目を赤く腫らして臨んだ試合後の準優勝表彰。隣には自分と同じようにキャプテンマークを巻くDF奈須琉世(3年)の姿があった。
流通経済大柏のDF佐藤夢真(左)とDF奈須琉世
 流通経済大柏のダブルキャプテンであり、センターバックコンビでもある佐藤と奈須。「キャプテンと副キャプテンという関係だとキャプテンが一人で抱え込むこともあるけど、今年は2人のキャプテンということで、いろんなことを奈須に相談してきた」。佐藤がプリンスリーグ関東2部を主戦場に置くBチーム所属だったシーズン前半は「奈須にキャプテンを任せて、もどかしい気持ちもあった」が、後半戦は佐藤も定位置をつかむようになり、文字通りダブルキャプテンが選手権の大舞台でチームを引っ張った。

「個性的な集団で、一人でまとめるのは大変。一人だったらチームがバラバラになっていたと思う。たくさんの目があることで、いろいろな個性が一つになって、いい集団になった」。そう胸を張る佐藤は卒業後、奈須とともに流通経済大に進学する。ただ、サッカーを続けるかどうかは「まだ迷っていて、少し落ち着いて考えたい」と決め切れていないという。

「センターバックには能力が必要だし、身長も必要。自分がプロになるのは厳しいのかなと思っている」。身長178cmはセンターバックとしては決して大きくない。サッカーを続けるからにはプロを目指したいが、その一方で「指導者になりたい」という明確な夢もある。それならば「大学から指導者の道もありなのかな」と、悩める胸の内を明かした。

 “相棒”の奈須からは試合後、「(大学)4年間続けさせるからな」と言われたという。大学でも選手を続けるか、それとも指導者の道へ進むか。選手権決勝が終わった直後に、その考えをまとめられるはずもない。ただ、どんな進路を選ぼうと、この先のサッカー人生において、もがき苦しみながらも這い上がって駆け抜けたこの1年間の経験が、大きな財産となることは間違いない。

(取材・文 西山紘平)
●第103回全国高校サッカー選手権特集

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