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フィリピンA代表に初選出され、学んだ「国を代表することの大切さ」。GKギマラエス・ニコラス(市立船橋)が日本高校選抜のゴールを守り抜く

ゲキサカ / 2025年1月28日 7時2分

日本高校選抜候補GKギマラエス・ニコラス(市立船橋高/3年=Wings U-15出身)は、フィリピンA代表で貴重な経験

[1.27 練習試合 日本高校選抜候補 5-7 東京国際大]

 日本高校選抜の正守護神候補は、フィリピンA代表経験者だ。GKギマラエス・ニコラス(市立船橋高/3年=Wings U-15出身)は、東京国際大戦(30分×4本)に先発出場。1本目1-0だった駒澤大戦(26日)に続く無失点を目指してゴール前で存在感を放っていたが、味方のミス絡みの失点もあって2-2で30分間を終えた。

 ただし、1年前のU-17日本高校選抜で主力を担ったギマラエスは、GK練習から成長した姿。「今年に向けて、特に足元で成長しようと思って1年間やったんで、その部分では他のGKに負けないようにプレーすることと、自分の持ち味である反応を活かしたシュートストップとかは見せたいと思っている」。その言葉通りのプレーに加え、課題だったキャッチングでも一発で取り切るなど、選考合宿でしっかりと実力を示している印象だ。

 2年時から名門・市立船橋のゴールを守るギマラエスは、1年前の選手権で全国3位。今冬は優勝して日本高校選抜入りすることが目標だったが、チームは千葉県予選準決勝で敗れた。ギマラエスはPK戦を含めて好守を連発したものの、惜敗。それでも、プレミアリーグEAST終盤戦で5連勝、逆転残留を果たすなどチームが積み重ねてきたものに不満はない。千葉県内のライバル・流通経済大柏高が選手権決勝まで勝ち進んでくれて「良かった」という感情を持っていた。

 選手権日本一の夢は叶わなかったものの、ギマラエスは掛け替えのない経験をして、日本高校選抜選考合宿に参加している。昨年12月、フィリピンA代表初選出。ブラジル人の父とフィリピン人の母を持つギマラエスはU-16フィリピン代表に選出された経歴を持っているが、海外組の招集が難しかったこともあって18歳でのA代表抜擢となった。

 ギマラエスは市立船橋のプレミアリーグEAST最終節(12月8日)を欠場し、東南アジア最強を争うASEANカップに参戦するフィリピン代表に合流。同代表の3番手GKとして、準決勝までの全6試合でベンチ入りを果たした。特にグループステージのインドネシア戦(1-0で勝利)では立ち上がりに先発GKが負傷交代。2番手GKが交代出場したが、激しい試合の中でギマラエスはいつでもA代表デビューを果たせるように心身の準備をしていた。

 チームは準決勝で敗れ、最後まで出場機会はなかった。だが、「いい経験でした。日本じゃ見れないような視野だとか経験だとか、たくさん積ませてもらえたので。選手がどういう価値観を持ったり、プロになることに対してどのように考えてるかとか、そういう知識を凄く頂くことができました」。プロになるには年齢は関係なく、生まれ育った国から外へ出てプロになることも多い。「常識が自分の中では変わった」。そして、フィリピン代表として戦っていく覚悟もより強固なものになった。

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