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約9か月ぶりの公式戦となる新チームの初陣で託されたキャプテンマーク。FC東京U-18MF二階堂凛太郎が発揮するしなやかなリーダーシップ

ゲキサカ / 2025年2月3日 19時30分

「左のモモ裏の肉離れで、手術もしました。ケガした時期もやっとプレミアでもスタメンで出られるようになって、ここからという時期だったので、一度は気持ちも一番下ぐらいまで落ちましたね」。手応えを掴みつつある中での戦線離脱。その心中は察して余りある。

「焦りはメチャメチャありました。みんなが活躍している中で、自分は見ているだけしかできなくて、『何しているんだろう……』という気持ちもありましたし、正直悔しかったですね」。それでも、立ち上がる。自分を信じて、前を向く。すると、今まで当たり前だと思っていたことが、当たり前ではなかったことに気付いていく。

「トレーナーの方やドクターの方が自分のために全力でサポートしてくれましたし、自分も『プロになるためにも、強くなって戻ってこよう』と思って一生懸命リハビリしていた中で、走っている時に『ああ、走れているだけでありがたいことなんだな』というマインドにもなってきましたし、『プレーできること自体が嬉しいな』と思いましたし、そういう意味では気持ち的にも強くなったのかなと思います」。

 決して短いとは言えないような苦しいリハビリ期間を経て、ようやく戻ってきた公式戦のステージ。1つ1つの感触を確かめながら、ピッチに立つ感覚を少しずつ身体に馴染ませていく。“久しぶり”の真剣勝負は、やはりメチャメチャ楽しかった。


 前述してきたように、この日の試合のキャプテンマークは二階堂に託されていた。佐藤監督は「まだキャプテンは決まっていないんですけど」と前置きしながら、こんなことを教えてくれた。「実は去年の3年生からアンケートを取って、リーダーにふさわしい選手とその理由を自分に提出してもらった時に、その集計結果を見ても彼が非常に信頼度が高かったので、今日はキャプテンをやってもらいました」。

 指揮官の言葉は、さらに続く。「先日の“三送会”でも彼に1,2年生の代表で話すタスクを与えたら、凄く感動的かつリアリティある言葉を3年生に送ったんです。それは大人も聞いていてグッと来るような言葉で、『彼の言葉は強くて、深いな』と自分も感じました。彼はゴリゴリにリーダーシップを発揮するというよりは、俯瞰してピッチ内外の状況を見られる選手なので、選手の中の支持は非常に高いですね」。

 本人も今シーズンのチームを牽引していく覚悟は、十分に整えているようだ。「監督ともいろいろな話をしていくうちに、自分の中で覚悟や責任も持っていて、本当にこのチームを良くしたいですし、もっともっと自分が引っ張っていかないといけないなという気持ちです」。

 とうとう幕を開けた、このアカデミーで戦う最後の1年。青赤のユニフォームに袖を通すからには、やらなければならないことがある。このグループをポジティブな方向へと導くためのエネルギーを有した、FC東京U-18のキャプテン候補。2025年の二階堂凛太郎が発揮するしなやかなリーダーシップから、目が離せない。



(取材・文 土屋雅史)

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