1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

「小さい頃からありがたいこと注目されてきて…」あの“神童”がついに世界挑戦へ。U-20W杯予選に臨むFW石井久継(湘南)「初めてなので楽しみ」

ゲキサカ / 2025年2月6日 6時20分

 むしろ、それほどの注目を集めた経験は貴重な出会いももたらしていたようだ。石井が懐かしむのは2017年のU-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ。石井の福山ローザス・セレソンは大宮アルディージャジュニアと対戦し、1-8の大差で敗れたが、この試合中に現在U-20日本代表で共にプレーしているDF市原吏音から話しかけられたことがあったのだという。

「0-3くらいになった時に、面識がなかった吏音がわざわざ僕のところに歩いてきて『久継、俺とお前誕生日一緒なんだよ。負けねえからな』って言ってきて(笑)。自分もそこから変に意識し出して、それもあって関東に行きたいと思い始めて……」。奇しくも2005年7月7日生まれのライバルに出会ったことが、のちに湘南ベルマーレU-15に加入するきっかけの一つになっていた。

 またその頃の石井はマスコミを通じた期待の声に浮かれるわけではなく、自身の能力をさらに伸ばしたいという向上心を持ちつつ、さらに「上には上がいる」という客観的な目線も持っていた。「自分が通用しないと分かった上で、チャレンジするために関東に来たし、湘南でも一つ上、二つ上の選手はレベルが高かったし、そこで切磋琢磨しながら成長できたと思います」。

 小学生時代にも近隣のサンフレッチェ広島ジュニアにMF中島洋太朗、MF中川育といった後のU-20日本代表選手が所属しており、「本当にすごい選手だったので、負けたくないのもありつつ、基本的には自分に負けないことからしっかり始めようと思っていたし、自分のことに集中しようと思っていた」と地に足をつけて努力をしてきた自負がある。

 だからこそ、高校時代を下部リーグで過ごした湘南での日々にも焦りはなかった様子。「ユースに上がって、ベルマーレは県リーグで、他のJクラブはプレミアやプリンスにいて毎週レベルの高い試合をしていて、羨ましい気持ちはありましたけど、自分の与えられた環境でしっかりやることが大事だと思っていました」。そのため故郷を離れて過ごし、プロへの礎を築いた6年間を「いま振り返ってみても良い時間だったなと思います」と前向きに捉えている。

 そうして着実に努力を続け、満を持して辿り着いた世界舞台。今大会でも「DAZNで無料放送されるので日本の多くの方々が見てくれると思う」と周囲の期待を歓迎する19歳は「自分はこんな大きい大会は初めてなので、想定していてもできないこともあると思うけど、しっかりチームの雰囲気、相手の雰囲気、現地の雰囲気を感じ取って慣れていきたい。適応能力はしっかりあるほうだと思うので、相手にのまれないようにプレーしたい」と冷静に決戦を見据え、活躍を誓った。

(取材・文 竹内達也)
●AFC U20アジアカップ2025特集

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください