「いまだに、ああいうスタンスは何なのだろうと…」当時の山田GMが首をひねった図太い神経【大谷翔平「二刀流の血脈」自信と気質とアタマ編】#2
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年5月9日 8時0分
日本ハムの入団会見で笑顔を見せる大谷=中央(右は栗山監督、左は津田敏一球団社長)/(C)共同通信社
【大谷翔平「二刀流の血脈」自信と気質とアタマ編】#2
華々しい活躍で世界を沸かすドジャース大谷翔平(29)。
日刊ゲンダイが過去に連載した「秘話 大谷翔平『二刀流の血脈』」を、大谷の自信、気質、アタマの3点に焦点を当てて再編し、その軌跡を紐解いていく。(第1回からつづく)
◇ ◇ ◇
高校3年時には日本のプロ野球を経ず、直接メジャーに挑戦すると公言した。それでもドラフトで日本ハムから1位指名され、結果として入団することに。1年目のキャンプから投打の二刀流にチャレンジした。
父親の徹さんは「人と同じようなことをしても、人と同じようにしかならない」と思っていた。父親の考えに影響されたのかどうか、高卒即メジャー挑戦も、投打の二刀流も、「人と同じようなこと」ではもちろんない。
しかし、例えば投打の二刀流は前例がなかっただけに波紋を呼ぶ。1人で2人分の仕事をするわけで、仕事を奪われる選手も出てくる。周りの目もあるだろう。少なくとも大谷の両親は「両方やって迷惑がかかりませんか?」「いじめられませんか?」と心配したらしいが、本人は当たり前のように二刀流にチャレンジした。
その辺りについて当時のGMだった山田正雄スカウト顧問は、本紙インタビューに首をひねりながらこう答えている。
「『周りにピッチャー専門の人がいれば、野手専門の人もいるのに、そんなこと(二刀流)僕が最初からやっていいんですか?』とか、そういうことを言うじゃないですか、フツーは。けれども、何も言わなかった。もし悩みがあったりすれば、そのときは聞いてくるだろうと思っていたのに、まったく言ってこない。
ですから結構、楽しくやっているのかなと。その辺、神経というか考え方は一般的な高卒選手じゃないですよね。よほど自信があったのか……。高校時代の清原和博とか松井秀喜のように甲子園で騒がれるような活躍をしたのであれば、あれぐらい打ったのだからオレだってプロでできるだろうと思うかもしれないけど、自信を持つほど高校時代には活躍していませんからね。いまだに、ああいうスタンスは何なのだろうと……」
高卒1年目から、それが当然であるかのごとく投打の二刀流にチャレンジした。とはいえ、両親が危惧したように周囲に生意気と映ったり、軋轢が生じたりしかねない。そんな状況下でプラスに作用したのが末っ子気質というか、大谷の性格というか考え方だ。(つづく)
◇ ◇ ◇
3人兄妹の末っ子として育った大谷は幼少期から年上と遊ぶ機会が多く、彼らと遊ぶだけの体力もあったという。
関連記事【続きを読む】…では、大谷の知られざる幼少期について詳しく報じている。
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