夏の甲子園「朝夕2部制」導入の裏で…関係者が「京セラドーム併用」を絶対に避けたい理由
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月21日 9時26分
第101回夏の甲子園開会式(C)日刊ゲンダイ
日本高野連は19日、第2回運営委員会を開き、8月7日に開幕する夏の甲子園大会の一部日程で熱中症の予防のため、「朝夕2部制」の導入を発表した。近年の夏の大会は、気温35度を超えるような酷暑の中で行われていた。
1日目は開会式を30分早めて8時30分から。第1試合は10時開始予定で、第2試合は午後4時からとなる。2、3日目は第1試合が8時、第2試合が10時35分開始。午後の第3試合は5時から。入場券もそれぞれの部で発売される。
日本高野連は昨夏の大会で、五回終了後に選手が冷房の効いたスペースで水分補給や身体冷却を行う10分間の「クーリングタイム」を導入した。これまでも、休養日増、白いスパイクの使用、延長十回からのタイブレーク導入といった対策を打ち出してきた。高校野球関係者がこう明かす。
「識者の構想として、熱中症対策の究極は、冷房が効く京セラドーム大阪を甲子園と併用すること。ただ、話題には上っても、高野連は一向に前に進めようとしない。2年前の夏に中央指定席を2800円から4200円にするなど、大幅値上げを断行したばかり。いくら涼しいとはいえ、京セラドームで開催して大会の盛り上がりに欠けるようなら、売り上げに大きく響いてしまう。なにより、現場の加盟校は『暑かろうが危険だろうが、絶対に全試合甲子園』という意見がほとんど。だから、京セラドーム併用以外の熱中症対策に躍起になっているのです」
前回大会では、気温が上がっていない第1試合で、足がつるなど熱中症の症状が現れる選手がいた。「早朝の起床で朝食を十分に取っておらず、低栄養によって発症するケースがある」という専門家の助言を受け、高野連は第1試合に出場する2校に試合前に補食を提供することも決めた。
着々と改革が進むが、「酷暑の屋外甲子園での8月開催」という点は、どうしても譲れないようである。
◇ ◇ ◇
先月に行われた春のセンバツはガラガラのスタンドが目立っていた。
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