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円安&物価高止まらず弊害だらけ…日銀植田総裁の追加利上げ断行「非常に高い」発言に市場恐々

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月22日 14時3分

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これ以上「円安」を放置できない(G20財務相・中央銀行総裁会議の閉幕後、会見する鈴木俊一財務相、日銀の植田和男総裁=左)/(C)共同通信社

「また金利を上げるつもりなのか」──。日銀の植田総裁の発言に市場がざわついている。「追加利上げ宣言」と受け取られる発言を連発しているからだ。

 植田発言があったのは、米ワシントンで開かれた「G20財務相・中央銀行総裁会議」(18日)が終わった後の記者会見。円安進行に伴う物価高について「無視できない大きさになれば、金融政策の変更もありえる」と、もう一段の利上げを検討すると明らかにした。

 さらに翌19日。ワシントンで講演し「基調的な物価の上昇がつづけば、(追加で)金利を引き上げる可能性が非常に高い」と明言している。

 サプライズ好きだった黒田日銀と違って、植田日銀は市場と対話する手法を取っているだけに、2日つづけての「利上げ」発言は、メッセージの可能性がある。経済評論家の斎藤満氏はこう言う。

「植田総裁は、追加利上げに踏み切るつもりなのでしょう。これ以上、円安を放置できないのだと思う。本来、為替政策は日銀の所管外ですが、円安が物価高を引き起こしているだけに、利上げをして円安を是正するのでしょう。これまでは、円安は日本経済にプラスという声が強かったが、1ドル=154円まで円安が進み、さすがに経済人からも『円安がコスト高をもたらしている』と批判しはじめている状況です。実際、日本経済にとって円安は弊害が大きい。植田総裁が19日に講演した場所が、ピーターソン国際経済研究所だったのもポイントです。バイデン政権と関係が近い研究所だからです。日銀の利上げは、アメリカも了解しているのでしょう。植田日銀は、早ければ7月に利上げし、さらに年内にもう1回、金利を引き上げる可能性が高いと思います」

■株価さらに下落か

 現在、日米の金利差は約4%。円安を是正するためには、金利差を3%に縮める必要があるとされている。となると、植田日銀は、金利を1%上げる必要がある。利上げが行われれば、株価は下落する可能性が高い。

「市場関係者は“金融緩和”と“円安”をはやしたて、株価を上げてきた。日銀が利上げに動き、円高が進めば、当然、株価は下がるでしょう」(斎藤満氏)

 新NISAに踊らされている個人投資家も要警戒だ。

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