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うまちゃんの財ザク! 日経平均株価の下落幅は想定内 日銀の追加利上げ、賃上げなど日本経済の好調さができてからでも遅くはない

zakzak by夕刊フジ / 2024年4月26日 11時0分

経済アナリストの馬渕磨理子さん(夕刊フジ)

4月26日に日銀金融政策決定会合の結果発表、来週5月1日には米国の政策金利を決定するFOMC(連邦公開市場委員会)が控えています。

日銀の植田和男総裁は円安による輸入価格の上昇について、「物価上昇に無視できない影響が発生した場合には金融政策変更(つまり追加利上げ)もあり得る」と語りました。一方、FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長は先週、「インフレ率が目標の2%に向かっているとの確信を得るまで、予想以上に時間がかかりそうだ」と利下げの開始時期の先送りを示唆しました。

こうした流れの中、円安に対して日本が単独で為替介入しても、望むような円高に持っていくほどパワーはないでしょう。米国に協力をあおぐ協調介入も、米国にとってはドル高が国内のインフレを抑えるのに役立つこと、原油価格も上昇する中、現実的ではありません。

日本は金利を少し上げることによって、日米の金利差を縮小させるしかない―。これが植田総裁の発言にもつながるわけです。ただ、利上げは景気を冷やす側面があります。日銀の追加利上げは、賃上げなど日本経済の好調さが確認できてからでも遅くはないと思います。

利上げが意識され、三菱UFJFG、みずほFGなどのメガバンク、第一生命HDなど生保株は総じて強い動きです。ただ、円安が加速している中、輸送用機器など自動車関連はそれほど動いていません。多くの自動車産業は1ドル=130~140円台を想定為替レートとしています。この為替益が今後、株価に織り込まれてくるでしょう。

先週末の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反落、2月9日以来の安値になりました。SNSに初めて投資に触れた方の「新NISA(少額投資非課税制度)なんかやらなければよかった」といった投稿がいくつかありました。

新NISAは20年など長い期間を視野に入れた仕組み。まだ始まって4カ月です。日経平均が1年間でPER(株価収益率)11~15倍台で推移するのは想定の範囲内。現在の日経平均はPER12倍なら約3万2000円。そこまで下がる可能性があります。こういったことも踏まえて、26日の植田総裁の会見に注目してください。

■おまけのひと言

「3月の訪日外国人数は単月として初の300万人超え。農村、漁村の体験宿泊、刃物店での包丁作り体験、全国スナックめぐりなども。ビジネスチャンスは広がっています」

【財ザク!】「貯蓄から投資へ」と提言する政府。その投資で少しでも財産アップを達成するために「うまちゃん」が有益な情報をザクザクとお届けします。

■馬渕磨理子(まぶち・まりこ) 経済アナリスト。日本金融経済研究所代表理事。イー・ギャランティ社外取締役。愛称・うまちゃん。1984年生まれ。滋賀県出身。同志社大学法学部卒、京都大学公共政策大学院修士課程修了。大学時代はミス同志社。『LiveNewsα』(フジテレビ系)など出演番組多数。新刊『収入10倍アップ超速仕事術』(PHP研究所)が話題。

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