1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

衆院3補選「自民全敗」で号砲か? 議員バッジかけた「岸田降ろし」と「会期末解散」の攻防

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月27日 9時26分

写真

全敗でも解散総選挙?(岸田首相)/(C)日刊ゲンダイ

 岸田政権の命運を占う衆院の3補欠選挙はいよいよ28日が投開票だ。自民党は不戦敗の東京15区、長崎3区に加え、唯一公認候補を擁立した島根1区も敗戦がほぼ確実で、3選全敗となりそう。国民に見放された政権に対し、いよいよ自民党内で「岸田降ろし」の号砲が鳴るのか? それともあらがって岸田首相は6月の国会会期末に解散総選挙に踏み切るのか?

  ◇  ◇  ◇

「普通は責任を取って、潔く辞めてもおかしくない。しかし、岸田首相は常識が通じない人だから、辞める気はないでしょう。補選全敗を受け、岸田首相が敗戦の弁で何を言うのか。注目されるのは、自らの進退と解散総選挙についての発言です」

 こう話すのは政治評論家の野上忠興氏だ。岸田首相の発言次第では「岸田降ろし」が表面化する可能性があるとみる。

■「反岸田勢力は補選が終わったら動く」

「反岸田勢力は今は静かにしているが、補選が終わったら動く。菅前首相を中心に水面下でタイミングを見計らっている。補選全敗で地方県連からは『岸田首相では選挙はやれない』という声が出てくるでしょう。世論の反応も見ながら本格的に動き出すのではないか」(野上忠興氏)

 秋の総裁選に向け「ポスト岸田」を狙うメンメンも蠢き出す。

「石破元幹事長、高市経済安保相、河野デジタル相、野田聖子元総務相が勉強会で発言を活発化させていくでしょう」(ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)

 党内には「補選全敗の責任を取って、茂木幹事長が辞任するのではないか」という観測がある。総裁選に意欲満々の茂木氏にとっては、いったん、落ち目の岸田政権と距離を取った方が得策というわけだ。一方で、岸田首相の側が茂木氏を斬るという見方もある。

「首相に近い木原誠二幹事長代理が25日に会合で、『政権交代が起こってもおかしくない』と発言しています。これは茂木氏を降ろして別の幹事長で総選挙を戦うということを意味している。GW明けには幹事長を辞めざるを得ないでしょう」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)

幹事長交代なら「石破氏の抜擢もある」

 幹事長交代なら、後任には森山総務会長が有力とされるが、「選挙を考えたら人気のある石破氏の抜擢もある。総裁選のライバルを封じ込めることもできる」(岸田派関係者)。

 焦点は国会会期末の解散総選挙だ。補選で全敗するほど党がジリ貧の時に解散を打つのは正気じゃないが、岸田首相はむしろ逆。「引きずり降ろされる前に解散に踏み切り、党内に泡を吹かせるつもりじゃないか」(非主流派)と警戒感が広がる。通常7月支給の氷代(夏の活動費)が6月に前倒しされることも臆測を呼んでいる。

 6月解散・7月総選挙のスケジュールが岸田首相の念頭にあるとみられる。もっとも、政権交代の可能性まで語られる中での解散に、党内が抵抗するのは間違いない。

「自分の命(議員バッジ)が絡むと違う力学が働く。解散封じの岸田降ろしとなるか」(野上忠興氏)

 GWの外遊から岸田首相が帰国後、政局が激化するのは必至。有権者はコップの中の争いを冷ややかに見つつ、鉄槌を下す日を待ちたい。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください