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女子ラグビー原わか花 チャレンジ精神の原点は少女時代のドブ遊び 「五輪は出場しただけで満足するつもりはない」【パリ五輪を目指す注目女子アスリートの履歴書】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年5月17日 11時0分

写真

原わか花(C)日刊ゲンダイ

【パリ五輪を目指す注目女子アスリートの履歴書】

 原わか花
 (女子ラグビー/24歳・東京山九フェニックス) 第5回

  ◇  ◇  ◇

  所属先の東京山九フェニックスで「新幹線わかば号」というキャッチコピーが付けられているように、原の持ち味はスピードだ。練習や試合でGPS装置を装着して様々な測定を行う中で、スプリントの瞬間最速は31.9キロをマークする。

「私には14分間を常に走り続けられるフィットネス(体力)がある。トップスプリントを繰り返せることと、トライを取り切るっていう部分が強みだし、チームで求められているところ。試合を観てくださる際には、そこにも注目していただけたら嬉しいです」

 脚力の原点は少女時代にある。

「家庭の方針でゲーム機を買ってもらえなかったので、山の中を走り回って遊んでいました。男子に混ざって遊ぶことが多くて、当たり前のように素足で木に登ったりも。とにかく体を動かしていた。ドブ遊びもたくさんしましたね」

 脚力は山遊びで、チャレンジ精神はドブ遊びで鍛えられたと、こう続ける。

「自転車に乗ったままドブに突っ込んでみたり、ランドセルを背負ったままドブに飛び込んでみたり……。それで教科書を全部ダメにしてしまったこともありました。タコ糸でドブにいるザリガニを釣ったりもしたなあ。雨の日にドブの深さを測るために傘を突っ込んで、そのまま流されてしまったことも何度かあった。ドブ、すっごく好きでした(笑)。その思い出のドブですが、この前、久々に帰省した時にはフタが付いていて、もう遊べなくなっていたんです。寂しいですね」

 時を経て原にも変化があった。当時とは一変、現在の趣味は読書だ。情報過多なこの時勢。スマホを開けば、SNSなどで様々な情報が飛び込んでくる。自身はアスリートとして厳しい環境に身を置いているだけに、別の道に進んだ友人の近況を目にすると、思わず羨んでしまうこともあるし、暗いニュースを見ると心が沈む。そうした雑念を生まないよう、スマホから離れて読書に没頭しているのだ。

 すべては、一度は諦めかけたパリ五輪のためだという。

「今のチームは歴代の中でも一番力がある。パリ五輪に出場できたら、メダルを狙える位置にいると思っています。だからこそ、もっとチームとして強化していって、個人としても足りない部分を伸ばしていきたい。パリは2度目の五輪になりますが、出場しただけで満足するつもりは微塵もありません」

 ラグビー女子日本代表、サクラセブンズの躍動から目を離せない。(おわり)

▽原わか花(はら・わかば) 2000年1月6日、新潟県新潟市生まれ。石見智翠館高(島根)でラグビーを始め、3年時に日本代表入り。慶大に進むと、学校の体育会には所属せずに東京山九フェニックスに入団。21年東京五輪に出場した。好きな食べ物は新潟県の特産品であるサーモンの塩辛と白米。

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