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当面は「低PBR投資信託」が有望か…5カ月の運用成績は約22%のプラスと好調【マネーの教科書】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年5月25日 9時26分

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ETFの運用成績は好調(C)日刊ゲンダイ

【マネーの教科書】#59

 日経平均株価やS&P500など株価指数に連動するインデックス投資に慣れてくると「もう少し高いリターンが得られないか」と欲が出てくる。しかし、指数を上回る運用を目指す「アクティブファンド」は、「インデックスファンド」に勝てないともいわれる。どうすればいいか。しばらくは、低PBR(株価純資産倍率)をテーマにしたETFや投資信託が有望かもしれない。

 東証は2023年3月、PBRの低い企業に対し、改善要請をおこなった。低PBRとは、企業の保有資産よりも株価が安い状態を指す。低PBR解消には株価の上昇が欠かせない。すでに増配や自社株買いを実施して株価を上昇させた企業も多い。こうした企業に投資すれば値上がり益を確保できるが、個別銘柄に投資するのはハードルが高い。そこで誕生したのが「PBR1倍割れ解消推進ETF」だ。PBR1倍未満の企業の中から利益水準や財務状況を判断して投資銘柄を選択する商品で、上位には三菱UFJフィナンシャル・グループ、ゆうちょ銀行、住友商事などが組み入れられている。

 運用成績はどうか。24年1月から5月20日までの騰落率を見ると、約22%のプラス。同じ期間のTOPIXが約17%のプラス、日経平均株価が約18%のプラスであることを考えると、6カ月弱で4~5%の超過リターンが得られたことになる。

 低PBRに着目した投資信託もある。大和アセットマネジメントの「日本企業PBR向上ファンド」(愛称・ブレイクスルー)だ。低PBR企業の中から「稼ぐ力・資本効率」の向上に取り組む企業や市場の評価を高める動きのある企業に投資する。上位には北洋銀行、ソフトバンクグループ、本田技研などが組み入れられている。運用成績は1月から5月20日までで約26%(分配金込み)のプラスと好調だ。

■東証プライムの4割

 低PBRに着目した商品は、今後も株価指数を上回るリターンが期待できるのか。東証が改善要請を行った23年3月時点でPBR1倍割れだったのはプライム企業の約5割を占めた。それが今年3月時点は4割弱まで減っているという。逆に考えれば、まだ4割弱が残っている。これからが本番といえるかもしれない。

(向山勇/ジャーナリスト)

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