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「お笑い三冠!」担当マネジャーSMA平井精一さんが語る 優勝の舞台裏とマネジメントの秘訣

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月1日 9時26分

 アキラは来た時はコンビでコントをやっていてネタのひとつに、裸でウエーターをやる喫茶店ネタがあり、それで突然、裸芸のヒントを得たみたいです。

 ──優勝時のネタは裸に蝶ネクタイをして喫茶店のお盆で隠した。

錦鯉のM-1は数年後を見据えて若手芸人と見守った

 あのネタは最後の賭けだったと思います。お盆ネタは賛否しかないと思いましたので、1本目のネタがウケて最後の勝負に残れば「アキラって面白い」という空気ができると思ってました。

 だから本番前には「1本目に勝ち上がったら優勝が見えてくるから、1本目のケツのネタを2本目の頭につなげて笑いにできるように」と指示しました。1本目の続きのように入った方がアキラの場合はいいと。

 他の事務所でダメだった芸人が賞レースで勝つのはマネジャー冥利に尽きると思うことができる瞬間ですね。

 芸人のマネジメントは仕事のブッキングだけじゃなく、一緒にネタの形をつくっていくことです。時間をかけて育てるからこそやりがいがあると思います。マネジメントが濃い感じで。

 ──21年にM-1グランプリで錦鯉が史上最年長優勝を果たしました。

 05年にうちに来て1回目の事務所ライブから出ているから苦節16年。決勝当日は事務所ライブとかち合い、僕はライブに立ち会ってM-1は若いマネジャーに任せました。若手芸人たちから「行かないんですか」と聞かれたので、「おまえらもいつかM-1に出てくれると期待してるから俺はライブを選んだよ」と答えました。

 うちの芸人がM-1で優勝できるなんて一生に1度と思ったので本当は行きたかった(笑)。でも、若手がうちの事務所でもっと頑張ろうと思ってもらうためにライブを選んだ。つまり数年後を考えて。ライブ後に劇場でみんなしてパソコンで見て、優勝の瞬間は大盛り上がり。後々になって吉本さん以外の事務所で初めて3つの大会で優勝したと知りました。

 ──これからやりたいことはありますか。

 お笑いで頑張りたい人を育てたい。今まで200回以上のライブをやりました。誰にでも場を与えて育てる。それがやりがいです。やる気があればチャンスは来る。芸人もマネジャーも続けることが最大のチャンスにつながると思います。

(聞き手=松野大介)

▽平井精一(ひらい・せいいち) 1998年にSMAに入社。2004年からお笑い部門を設立し数々の芸人のブレークに尽力。「『芸人の墓場』と言われた事務所から『お笑い三冠王者』を生んだ弱者の戦略」(日本能率協会マネジメントセンター)発売中。

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