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奈緒主演映画でインティマシー・コーディネーター起用却下が物議炎上…旧態依然の映画業界は変われるのか

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月8日 11時3分

奈緒主演映画でインティマシー・コーディネーター起用却下が物議炎上…旧態依然の映画業界は変われるのか

奈緒(C)日刊ゲンダイ

 女優・奈緒(29)の主演映画「先生の白い嘘」(7月5日公開)の三木康一郎監督が、奈緒サイドが求めたインティマシー・コーディネーター(映画やドラマなどの性的なシーンで制作サイドの意図を俳優に伝え、俳優を身体的、精神的にサポートするコーディネーターのこと)の起用を却下した問題が物議を醸している。

 発端は、WEBサイト「ENCOUNT」で4日に配信された三木監督のインタビュー。構想から10年の間に、10人くらいにオファーをしたが断られ続け、奈緒が主演を快諾。しかし、奈緒サイドからインティマシー・コーディネーターの起用を求められたにもかかわらず、「すごく考えた末に、入れない方法論を考えました。間に人を入れたくなかったんです」と答え、炎上していた。

 原作は鳥飼茜氏の同名漫画。男女間の性の格差や女性が抱える性に対する矛盾がテーマ。それに葛藤する主人公の高校教師を奈緒が演じている。

 5日に行われた初日舞台挨拶では、冒頭、プロデューサーが騒動を謝罪。撮影が行われた2年前はインティマシー・コーディネーターの起用例が少なかったため「コンテによる事前説明を行い、撮影カメラマンは女性が務め、男性スタッフは退出するなど、細心の注意を払い、不安があれば女性プロデューサーや女性スタッフが本音をうかがう」としていたというが、配慮が足りなかったと釈明した。さらに三木監督も「不用意な発言」と、「関係者、スタッフ、キャストにも大きな苦しみを与えてしまったこと」を謝罪した。

■「言いたいことは伝えました」

 最後に奈緒は、「私は大丈夫です」とした上で、気丈にこう言った。

「私自身は原作に心からほれ込み、出演することを自分で決めました。その中でいろいろなやりとりがあり、すれ違いがあったことも事実です。でも権力に屈することは一切なく、対等な関係で監督ともお話をしましたし、言いたいことは伝えました。その上で、現場でちょっと不十分だと思う部分が正直ありました」

 奈緒に対する心配の声や監督への非難が高まる中、映画の公式サイトのあらすじの一部で、「快楽に溺れ」という表現が6日までに削除されていたことが発覚し、火に油を注ぐ形になっている。事情に詳しいワイドショー芸能デスクはこう話す。

「今どきの映画は決して潤沢な予算がない中で製作していることも多い。それでも女優サイドは、“この作品なら”“この監督なら”という意気込みで出演するんです。一方で監督は、自分が撮りたいように撮るのは当たり前なので、今の時代、インティマシー・コーディネーターを入れるべきだとプロデューサーは説得するべきでした」

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