広島が夏場一気に巨神ベイを突き放す予感…リリーフ陣運用から見えた混沌セV争いの行方
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月10日 17時48分
前半戦終盤で誰しも疲れはありますし、今季38試合に登板し、9日の試合後に二軍再調整が決まった島内あたりは、昨季もリーグ最多の62試合に投げており、疲労はあると思いますが、全体的に連投や登板数、投手の総投球数、イニングまたぎの回数を含めて、もっとも『馬なり』できていると言っていい。
阪神は昨季の圧倒的な投手力に陰りが見えるし、巨人も頼みの綱である大勢と中川が一軍復帰を前倒しする形になり、今後に不安を残します。DeNAはこの3チームと比べて投手力は落ちるものの、攻撃力はリーグ屈指。しかし今季は投高打低が顕著で、攻撃力で押し切ることは難しい。優勝争いは投手力が決め手になるはず。その点でも投手に負担をかけない起用を続ける広島に分がありそうです」
広島の新井貴浩監督には、昨季の教訓もあるようだ。
昨季9月急失速の反省
交流戦終了直後の6月下旬、「まだ順位的なものを考える時期ではないし、自分も考えてない。8月、9月くらいになってからだと思う。まだまだ勝負は先だと思っている」と言っていた。
前出の高橋氏が続ける。
「監督たるもの、目の前の試合には是が非でも勝ちたい。それでも、広島は先週、1勝5敗と負け越しながら、投手の酷使を避けた。得点力は高くはないものの、投手力で今の位置にいる。残り試合数は一番多く(66)、8月には9連戦も控えている。昨シーズンは夏場に故障者が続出し、9月に甲子園での阪神3連戦で3連敗を喫するなど、急失速した。その反省も踏まえて、戦っているように映る。今は混戦ムードですが、勝負は8月以降。他球団の状況も踏まえると、馬なりの広島がムチを入れれば、一気に突き放す可能性はあります」
広島は9日の巨人戦で3-3の八回、2番手の島内が2点を失って敗れたが、新井監督は四回までに3失点した先発の森下を七回まで引っ張った。このカードは2連戦。1日移動日があるというのに、あくまでガマンの起用をした。
チームは7月に入って1勝6敗と振るわないものの、後半戦の8、9月にそのガマンが生きてきそうな気配だ。
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