1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

右半身だけでほふく前進して玄関へ…ツートン青木さん脳梗塞を語る

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月15日 9時26分

右半身だけでほふく前進して玄関へ…ツートン青木さん脳梗塞を語る

ものまね芸人のツートン青木さん(C)日刊ゲンダイ

【独白 愉快な“病人”たち】

 ツートン青木さん(ものまね芸人/65歳)
  =脳梗塞

  ◇  ◇  ◇

 今も左半身にしびれが残って、月水金はリハビリ、火木土はマッサージの担当の方に来てもらっています。歩けるようにはなったけれど、たまに東京に出てくると、みんな足早で嫌になります。腰の曲がったおばあさんなら同じくらいのペースで歩けるかな、と思っていたら、ぐんぐん距離を離されてしまって……寂しい話です。

 2021年12月、母親のお葬式の翌朝、自宅で倒れました。前日たくさんお酒を飲んで、そのままソファで寝てしまい、朝寒くて目が覚めました。異変があったのはトイレを済ませてソファに戻ってきてからです。何か変だと思って一度立ち上がって座り直そうとしたら、床にゴロンと転がってしまったのです。

 とっさに頭に浮かんだのは、自分が17歳のときに脳卒中で倒れてそのまま植物状態になってしまった父親のことでした。「あ、自分にもきちゃったな」と思いました。体を触ってみると、手も足も顔も左側が麻痺して感覚がありません。

 口の中も半分しびれている状態で、幸いにも手元にあったスマホで119番に連絡しました。状況を説明すると、最後に「ドアの鍵は開いていますか?」と聞かれたので「いいえ」と答えると、「場合によってはドアを壊すかもしれません」と言われて動揺しました。じつはうちの玄関ドア、大きな観音開きでちょっと値が張るんです(笑)。だから玄関を壊されたら大変だと思って、待っている間、そればっかり気になりました。

 結局、右半身だけでほふく前進して玄関まで行き、必死で上半身を伸ばして鍵を開けました。ものすごい力が出ましたね。

早く退院したくて猛烈にリハビリを頑張った

 自宅(小田原)近くの病院に運ばれて1カ月入院しました。詳しいことはわかりませんけど、点滴治療でした。その後は、早く良くなるようにと息子(同じくものまね芸人の青木隆治さん)の希望で都内のリハビリ専門病院に転院しました。

 本当は5カ月と言われたけれど、私が早く退院したくて3カ月で退院。というのも、もともと人に指示されたり、決められたスケジュールで毎日動くのが嫌いな性分なんです。病院では言語聴覚士の時間、作業療法士の時間、理学療法士の時間、マッサージの時間、食事だ風呂だと、まるで学校の時間割のように組まれていて、それが嫌で嫌で……。おまけにコロナ禍だったので家族すら面会禁止。あんな寂しいことはなかったです。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください