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【特別対談】南野陽子×松尾潔(2)芸能の仕事をやっていなかったら…「『バツ2の事務』とか(笑)」

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月15日 17時2分

松尾 ああ“昭和の名優”に。

■「しゃぶしゃぶの食べ方」は勝新太郎さんに教わった(南野)

南野 そうです。菅原文太さん、緒形拳さん、森繁久弥さん……。どのみち、最初は鉄仮面をかぶってたんだから、何が起きてもOKなところはあるんですけど(笑)。

松尾 鉄仮面育ち(笑)。

南野 それに、これはお芝居ではないんですが、デビューしてすぐクイズ番組のアシスタントをやらせていただいて、その番組のレギュラー解答者が勝新太郎さんで(笑)。

松尾 え! じゃあ、勝さんと毎週お会いしていたんですか?

南野 そうです。収録後に銀座に連れてっていただいてたし、しゃぶしゃぶを食べに「ざくろ」に連れてっていただいたときは「しゃぶしゃぶの食べ方」を教わって(笑)。

松尾 僕も同世代の芸能人の知り合いは多いけど「勝新さんと定期的に会っていた」っていう人はさすがに初めて。ところで、勝さんは「しゃぶしゃぶの食べ方」をどんなふうに指南するんですか?

南野 独特なんです。「あのな、しゃぶしゃぶって3秒っていうけどな、本当は6秒だ」とか言われて、「今だ!」って(笑)。

松尾 勝新さんの「今だ!」は強力(笑)。

南野 そうこうしていたら、(中村)玉緒さんが迎えに来るんです。

松尾 「玉緒さんが迎えに来る」ってフレーズもシビれるなあ。貴重な経験をされてますね。

南野 39年もいますとね(苦笑)。

■オリコン連続1位が途絶えて「あ、芸能界辞めよう」って思った(南野)

松尾 ただ、今になって南野さんの往年のヒット曲を聴いていると、売れるべくして売れたってこともわかるんです。端的に言うと「いろんな人が一緒に仕事したくなる歌い手さん」ってこと。何よりワンフレーズでわかるチャーミングな声。声域は決して広いわけではないんだけど。

南野 そう、声域は狭いんです。「夜ヒット」のオープニングのメドレーで(中森)明菜さんの曲を歌うのが、本当に大変で(苦笑)。

松尾 歌手の声域がどんなに狭かろうと、その中でオーダーメイドの名曲を書くのが職業作曲家の仕事だから。音符の選択が限られるぶん、聴き馴染みのいいメロディーに仕上がる確率はむしろ高まるのかも。声域の狭さが転じて武器になるってこと。つまり、ヒット曲の条件が備わってくるんですよね。

南野 でも、プレッシャーも大きくて。「楽園のDoor」から8曲連続でオリコンの1位だったのが、9曲目で2位に落ちたときに「あ、芸能界辞めよう」って思ったくらいで。

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