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フリーになった途端に発症…上重聡さん帯状疱疹を振り返る

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月22日 9時26分

フリーになった途端に発症…上重聡さん帯状疱疹を振り返る

上重聡さん(本人提供)

【愉快な“病人”たち】

 上重聡さん(フリーアナウンサー/44歳)
  =帯状疱疹

  ◇  ◇  ◇

 背中に強い痒みを感じました。テレビ局を退社し、フリーになった今年4月に入ってからです。「何かできものでもできたんだろう」と思っていると、日に日に痒みがさらに強くなり、間もなく痛みに変わりました。入浴の際、鏡で背中を見てみると右の脇から背中にかけて、赤いブツブツの塊が4カ所ほど確認できました。

 今までになったことのない症状だったのですぐに病院に行くと、医師は背中を見るや否や「あ、帯状疱疹ですね」といい、飲み薬と塗り薬が処方されました。

 偶然にも、ちょうどその1~2週間前に「帯状疱疹は50歳すぎると重症化しやすいから、50代になったら予防接種ができる」と聞いたばかり。まだ44歳でちょっと早めでしたけれど、とてもタイムリーでした。

 痒みから痛みに変わってからの3~4日は本当にしんどかったです。発熱などはありませんでしたが痛くて眠れませんでした。少し服が触れるだけでも痛いのに、自分はあおむけでしか眠れないので、寝る体勢がめちゃめちゃ痛い。夜中に何度も起きて薬を塗りました。おかげさまで3週間ほどで治り、今は痕もありませんけれど……。

 医師から注意されたことは、疲れやストレスをためないこと、しっかり食事と睡眠をとって規則正しい生活をすることでした。帯状疱疹は、免疫力が低下することで発症するウイルス感染症です。子供の頃に水ぼうそうに罹った人なら誰でも帯状疱疹の原因ウイルスを持っているので、50歳以上に予防接種が推奨されているのでしょう。

 ただ、自分では免疫力が下がっている自覚はまったくありませんでした。健康には気を付けるタイプで、食事や運動、睡眠も含めて規則正しい生活を心がけてきました。年に1回ぐらいは口の周りに赤い発疹ができる口唇ヘルペスになりますが、それが唯一の疲労サインだったのです。フリーになったことに対しても、自分ではプレッシャーや不安は感じていないつもりでした。

 でも振り返ってみると、アナウンサー1年目には胃潰瘍になったと同時に三半規管がおかしくなって、番組前にめまいを起こしてしまったこともありました。今回、フリーになったとたんに帯状疱疹になったことを併せて考えると、初めての経験で自信がないことや新しい環境に入ると、体調を崩しがちだとわかりました。

 野球では高校で初めて寮生活になっても、大学で新しい環境になっても、甲子園という大舞台に立っても体調を崩すことはなかったので、自分はメンタルが強いと思い込んでいました。でも、それはある程度自信があることだったからで、アナウンサー1年目の不安やフリーという環境への自信のなさは、自覚とは無関係に体にちゃんと現れるんだなと思いました。

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