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フリーになった途端に発症…上重聡さん帯状疱疹を振り返る

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月22日 9時26分

 思えば4月の段階では5~6月のスケジュールは真っ白でした。21年間局アナで、ずっとレギュラー番組があって予定が埋まっていないことがなかっただけに、ギャップが激しく、夢の中で真っさらなスケジュール表が出てくるほどでした。

 そもそも、仕事に対して無計画だったんです。辞めてみれば何とかなるだろうって思って先のことを考えていなかった。だから予定が埋まっていくことが薬になったというか……。スケジュールが1つ入るごとに気持ちが楽になっていくのを感じて、「じつは不安だったんだ」と気づいた次第です。

■SOSは早めに出そうと意識するようになった

 今回のことは、逆に帯状疱疹ぐらいで済んでよかったと思っています。動けなくなるような大事にならなかっただけ幸せです。「病は気から」という言葉がありますが、いくら自分では大丈夫だと思っていても精神的な疲労は知らず知らずにたまっていて、体にダメージを与えるんですね。

 マネジャーもなく、スケジュール管理も全部自分でやってきたので、人の意見を聞くことがなかったのも良くなかったと今になれば思います。

 独身一人暮らしなので、全部自分で抱え込んで自分ですべてを完結しようと考えていました。気づけば人に弱みを見せないように振る舞っていたのです。

「フリーになっていきなり弱音を吐くなんてだらしないと思われる」「助けてくださいなんてカッコ悪くて言えない」とかたくなに思って……。

 でも、それは自分の思い込みで、まわりはみんな心配してくれていたんです。心を開けば、手を差し伸べてくれる人たちがたくさんいました。不安を相談するのも大事なことだと考えられるようになって、「SOSは早めに出そう」と意識するようになりました。

 帯状疱疹になったことをひもといていくと、「自分はそんなに強くない。弱い人間なんだ」と教えてくれたのではないかと思います。

 病気以来、より一層、意識するようになったのは「その日の仕事はその日のうちに完結させる」こと。以前から徒歩1時間圏内なら往復歩くようにしているのですが、帰り道で頭を整理して、家に着いた頃にはイヤなことは忘れます。要は家にマイナスな気持ちを持ち込まない。これはあるプロ野球選手がやっていると聞いて、マネするようになりました。

(聞き手=松永詠美子)

▽上重聡(かみしげ・さとし)1980年、大阪府出身。PL学園高校野球部で活躍し、大学進学後は東京六大学野球史上2人目、36年ぶりの完全試合を達成する。2003年に日本テレビに入社しアナウンサーとして勤務。24年4月からフリーとして活動している。

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