6本の映画で理解する「大統領(候補)暗殺」(映画評論家・北島純)
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月24日 9時26分
暗殺者の動機はなにか。憤怒か大義か。この点で1979年に起きた朴正煕大統領暗殺を描いた「KCIA 南山の部長たち」(ウ・ミンホ監督、2020年)は見逃せない。軍事独裁政権を支えた側近中の側近である韓国中央情報部(KCIA)部長がなぜ朴大統領を射殺したのか。積もり積もった憤怒の心情をイ・ビョンホンが丁寧に演じている。
■ニコール・キッドマンが熱演「ザ・インタープリター」
これに対して国連ビルを舞台としたアフリカ某国大統領の暗殺計画を描いた「ザ・インタープリター」(シドニー・ポラック監督、05年)も必見だ。国連通訳として働くニコール・キッドマンの人生を懸けた大義が暗殺と交差する経緯は衝撃的でもある。
政治家の暗殺はデモクラシーを直接に脅かす。模倣犯の発生防止に留意しつつも、事実の解明は再発防止に欠かせない。犯人クルックスの動機も含めて、暗殺未遂事件の全容解明はこれから進んでいくが、その動向もトランプ陣営には格好の追い風になる。バイデンは後継候補にカマラ・ハリス副大統領(59)を指名した。バイデンよりも若く多様性の象徴でもある。しかし、ミシェル・オバマ元大統領夫人ならまだしも、カリスマ性と実績に乏しいハリスでは今のトランプに競り勝つのは厳しいだろう。「確トラ」(確実にトランプ)フラグは既にあがっている。
▽北島純(きたじま・じゅん) 映画評論家。社会構想大学院大学教授。東京大学法学部卒業、九州大学大学院法務学府修了。駐日デンマーク大使館上席戦略担当官を経て、経済社会システム総合研究所(IESS)客員研究主幹を兼務。
◇ ◇ ◇
ギリギリのところで凶弾を回避したトランプ氏。ただ、場合によっては、今後、深刻な症状が出る可能性があるという。●関連記事【もっと読む】トランプ前大統領を襲う“銃撃トラウマ”…「うつ病」発症の可能性をダブリン大教授が指摘…では、精神面からのアプローチに注目している。
-
-
- 1
- 2
-
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
トランプ狙撃事件をどう読むか 2つの教示
Japan In-depth / 2024年7月23日 11時0分
-
トランプ氏“暗殺未遂事件”で蔓延する“陰謀論”と“フェイク” 右派も左派も拡散の異常事態 深まる分断 米大統領選の行方は【報道特集】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月20日 21時30分
-
レーガン大統領暗殺未遂犯がトランプ前大統領暗殺未遂犯を非難
東スポWEB / 2024年7月18日 20時5分
-
トランプ氏“銃撃男”前日に射撃練習 直前に弾薬・はしごを購入し準備か 副大統領候補バンス氏、過去に「トランプ氏は嫌い」と批判も…【news23】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月17日 12時32分
-
《米大統領暗殺の系譜》トランプだけではない、歴代大統領45人のうち3人に1人が暗殺事件を経験…過去の犯人から浮かび上がる共通項とは
集英社オンライン / 2024年7月14日 20時11分
ランキング
-
1皆藤愛子 さんまからプロポーズ受けた人数聞かれ苦笑い「真剣だったかは分からないです」
スポニチアネックス / 2024年7月23日 20時44分
-
2「徹子の部屋」Ado、翌日ゲストとの繋がりに注目集まる「続くのは激アツ」「2人が話してるのも久々に見たい」
モデルプレス / 2024年7月23日 13時50分
-
3片岡愛之助「最近飲みに行った芸能人」が凄すぎた! 超人気女優が「うちの旦那も行っていいですか?」
スポニチアネックス / 2024年7月23日 20時47分
-
4『めざましテレビ』新メイン就任のフジ伊藤利尋アナ、どんな場面でも「完璧に仕切る」実力 局アナとして出演者やスタッフへの気遣いも
NEWSポストセブン / 2024年7月24日 7時15分
-
5山口達也さんのイケメン長男 所属グループが活動休止「手に負えない状況…辞めるしかなくなってしまった」
スポニチアネックス / 2024年7月23日 12時42分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)