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認知症との誤診に注意! 高齢者のてんかんはけいれん発作が生じないケースが多い

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月27日 9時26分

 さらに一度重積状態を起こすと、その状態をまた起こしやすい。脳の一部が興奮した状態が長時間続き、脳細胞がダメージを受けて脳機能障害や精神機能障害などの後遺症が残る恐れがある。

■少量の薬で発作を9割抑制

 早期診断・早期治療のためにも、問診で発作発生時の状況を詳しく伝えるのがポイントだ。

「診察では『いつから』『どんな時に』『どんな症状』が起こるのかを伝えるようにしてください。発作の頻度を聞き取り、てんかんの疑いが高ければ脳波検査で突発波と呼ばれる異常な脳波の有無を確認します」

 問題は、1人暮らしの場合だ。日頃の様子を把握する人がいないと症状を拾い上げるのが難しい。

「そういった場合には数日間入院してもらい、昼夜問わず脳波をとり続ける長時間ビデオ脳波モニタリングと呼ばれる検査を実施します。加えてMRIやCTといった画像検査で発作の局在部位を見極めたり、他の病気と鑑別するために血液検査も行います」

 てんかんの治療は、抗てんかん薬の経口投与が一般的。とりわけ高齢者の場合、少量でも治療効果が非常に高く、およそ9割は発作を消失または抑制できるとの報告もある。

 一方で、認知症と誤診されるとてんかん治療の機会を逃すだけでなく、認知症治療薬は逆にてんかん発作を誘発させることが知られている。物忘れ=認知症と思い込まず、てんかんの疑いも持つべきだ。

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