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パリの大気汚染は基準値の4倍…アスリート悲鳴「喘息の発作が出そうに」

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月27日 17時58分

パリの大気汚染は基準値の4倍…アスリート悲鳴「喘息の発作が出そうに」

パリ中心部の凱旋門付近を警戒する警察官(C)共同通信社

【五輪現地発 パリは今日もクレージー】#

 ボンジーア&ボンジュール!! いよいよパリ五輪が始まった! セーヌ川を使った開会式、みなさんはご覧になったかな?

 でもこの開会式、実は最後の最後まで本当に実現するかわからなかったったんだ。2つの戦争のはざまで行われる今回の五輪。テロの脅威はいつになく高い。フランスは何年も前からフランス軍と警察、35カ国近くの軍やシークレットサービスと協力してオリンピック特別安全部隊をつくって対応に当たってきた。

 彼らが決めたプロトコルによると、テロ警戒のアラートがオレンジより高くなった場合は、たとえ数時間前でも開会式はより安全性の高いプランBやCに変更されるってことになっていた。このことはフランスのマクロン大統領も認めている。

 プランBはセーヌ川を使わず、エッフェル塔近くのポン・ディエナで行進をした後、トロカデロ広場の式典のみが行われるというもの。

 プランCはフランスW杯の決勝戦も行われたスタッド・ド・フランスの中だけで全て行うという案。開かれた場所ではなく、スタジアムの中なので、より警備がしやすいってわけだ。この2つのプランではどちらも観客は入れない。3年前の東京五輪はコロナの影響で仕方なく無観客だったけど、テロのリスクのために無観客になろうものなら、人間の愚かさを感じるよね。無事にできて良かった。

■フランスの死因の3位

 ところで、セーヌ川っていえば、大会前のコラムでその汚さの話をしたけど、実は汚れているのは川だけじゃなかった!

 パリ周辺の大気汚染を調査しているNGO団体「レスピレ」によると、オリンピック会場の95%から、世界保健機関(WHO)の定める基準値の3倍から4倍のCO2やその他の汚染物質が検出されたっていうんだ。中でもポルト・ダスニエールにある競技場はパリの環状線から10メートルも離れていなくて、「汚染のホットスポット」なんて言われてる。ここにトレーニングに来たベルギーの柔道選手、アデル・フェルミニャンは「ずっと塵みたいなものが舞っていて、ノドは痛くなるし、喘息の発作が出そうになった」と嘆いている。レスピレの理事も言う。

「オリンピック選手のように、プロレベルのスポーツをする場合、通常の4倍から10倍の汚染物質を吸い込むんです」

 ちなみに大気汚染は、フランスにおける死因の第3位って話だ。汚染度が高かった場所がもう一つある。それがサンドニにある選手村だ。

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