川合俊一らと男子バレー“御三家”だった井上謙さんは「発達障害の息子のおかげで学んだ」【あの人は今】
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月12日 9時26分
井上さん、仕事をしながらバレーボールの指導も長く続けてきたのだ。
「去年は1年間、母校の順天堂大学の女子バレー部で、その前は女子2部リーグの『ブリリアントアリーズ(現・信州ブリリアントアリーズ)』で監督を。順天堂の練習拠点は千葉県成田市、『ブリリアント--』は長野県上田市と、どちらも東京から遠かったので休日に出向いたり、練習の映像を送ってもらってコメントしたりの指導でした。仕事しながら大変? いや、バレーボールがなかったら生きてこられなかった(笑)。いろいろあっても、選手と一緒に声を出し、汗を流せばサッパリしましたから」
サラリーマンとしても残業をいとわず、猛烈に働いていたようだ。
「仕事を任せられたということは信頼されたということなので、その信頼にこたえたかったんです。このまま65歳まで定年を延長し、働き続けたいですね。振り返れば、仕事でも、バレーでも、部下や選手……周囲の人に恵まれました。幸せな人生だな、と思います」
■川合俊一、熊田康則とで御三家
さて、広島市出身の井上さんは中学のときバレーを始め、85年、順天堂大学卒業後、強豪・日本鋼管入社。同年、全日本入りし、サウスポーのセンターとして88年のソウル五輪などで活躍した。
「でも、五輪では当時、史上最低の10位。メダルを期待されましたが、僕らの実力ではかなり難しいとわかっていたので、納得のいくまで直前練習をやり込んで臨みたかった。今回のパリ五輪の全日本チームは勝負強くて、本当にメダルが期待できました。結果は残念でしたが、選手たちが積極的に海外リーグへ出て力をつけ、フィリップ・ブランという世界的監督が中垣内(祐一)前監督から引き継ぎ、選手の力をうまく引き上げ、日本の良さを生かした戦術・戦略をつくり上げたからこそ、だと思います」
井上さんは選手としての実力に加え、キュートなルックスでアイドル的人気を獲得。現在、タレントとして活躍する川合俊一、そして熊田康則元選手と“御三家”といわれた。
「川合君は人付き合いがマメだし、調整能力が高い。バレー愛が人一番強く、2年前に日本バレーボール協会の会長に就いたとき、ラインで『良かったね』と連絡を入れたら、『がんばるよ』と返事が来ました。熊田君は所属企業を早期退職し、神奈川の中央林間で居酒屋を経営後、4、5年前に那覇へ移住し“自由人のように過ごしている”ようですよ(笑)」
東京都内で、リズム体操指導団体を主宰する夫人と、地域の作業所勤務の長男、夫人の89歳の母親と4人暮らし。
(取材・文=中野裕子)
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