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俳優・三浦浩一さん「カンヌ映画祭のレッドカーペットを歩きたい」 【死ぬまでにやりたいこれだけのこと】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月13日 9時26分

 東京キッドは柴田さんがドラマに出るようになってからは中高生の女の子たちに人気になり、劇場がすし詰め状態になるくらいすごかった。テレビのプロデューサーとか監督がキッドの芝居を見に来るようになり、そのうちNHKの人も大勢見に来たりしてね。

 僕もいろんな作品をやるようになり、少しずついい役をいただくようになり、ドラマにも出るようになった。柴田さんも僕も忙しくなって舞台はダブルキャスト。役柄としては柴田さんはヒーロー、僕はアウトローで柴田さんに突っかかる役どころが多かったですね。

 そうこうしているうち「風神の門」(1980年、NHK)の主役、霧隠才蔵を三浦浩一でということになった。全国的に名前が知られるようになったのは「風神の門」のおかげです。柴田さんは代表作の「あぶない刑事」シリーズで後に大ヒットを飛ばしますが、僕も負けられないという気持ちで頑張りました。もし「風神の門」がなかったら僕は今ごろどこかに消えていたと思います。いつもギリギリ、すれすれのところを綱渡りで生きてきた気がします。

■代表作は「鬼平」の密偵・伊三次

 テレビに出るようになってからの僕の代表作は池波正太郎さんの作品です。「鬼平犯科帳」は密偵の伊三次を、「剣客商売」では弥七を。伊三次はいなせで、男から見ても魅力的で本当に好きな役です。あの役があったからこそ今の三浦浩一があると思います。ただ、東京キッドを経てドラマにも出ることができたけど、待てよ、です。そもそも俳優を目指し、スクリーンの世界で活躍したいと思ったのが僕のスタート。映画にも出てはいたけど、その夢は実現してない。

 夢の実現としてはカンヌ国際映画祭に行ってみたい。今では日本映画に対する評価が高まり、日本の監督や俳優が毎年のようにカンヌに行き、タキシードを着て広い赤じゅうたんを歩いている。死ぬまでに僕も仲間と一緒に赤じゅうたんを歩きたい。

 しかし、残念ながらこれまで「これ!」という作品には恵まれていなかった。ところが、それがここにきてポンポンと出会いがありましてね。3作もです。カンヌに行けるかわかりませんが、仲間も一緒に行こうぜみたいな盛り上がりがあってこれまでとは違う気持ちになっています。

 1つは11月に公開される「ぴっぱらん!!」。元ヤクザが国会議員になるありえない話だけど、面白い役でね。2つ目は「ハオト」。これは太平洋戦争末期の陸軍の精神科病院の話。僕はぶっとんでいる患者役です。やっとこういう役に出会えたと思いました。3つ目は「囁きの河」。4年前に大災害になった九州の球磨川の氾濫を描く作品。僕はひどい災害を経験する旅館の主の役です。

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