裁判長期化の松本人志は復帰してもお笑いの道は難しい さんまタイプで、タモリとは違うスタイル
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月19日 9時26分
松本人志(C)日刊ゲンダイ
裁判の長期化は免れそうにない。「週刊文春」に性的行為強要疑惑を報じられたダウンタウンの松本人志(60)が名誉を毀損されたとして、発行元の文藝春秋らに5億5000万円の損害賠償などを求めた訴訟で、8月14日実施予定の第2回弁論準備が取り消された。次回の開催期日は未定となっている。民放テレビ関係者が話す。
「裁判が長引けば、松本さんにはマイナスになる。仮に復帰を前提に考えた場合、1日でも早くテレビのレギュラー番組に戻った方がいいからです。テレビを主戦場としてきたタレントは数カ月でも画面から離れると、視聴者が付いてこなくなりますから」
お笑い芸人にとって、"休養"はマイナスに働くと過去の例が示している。
「萩本欽一さんは1980年代前半に『欽ドン!良い子悪い子普通の子』など超人気番組を持っていて、"視聴率100%男"と呼ばれるほどの大人気者でした。しかし、85年3月限りで充電宣言をして、休養に入りました。数カ月で復帰しましたが、視聴率は上がらなくなった。時代はビートたけし、明石家さんま、タモリの"ビッグ3"時代に移っていきました」(前出の民放テレビ関係者)
栄華を極めていたたけしは94年8月、バイク事故で重傷を負い、レギュラー番組を休養せざるを得なくなる。翌年3月に『平成教育委員会』で復帰。奇跡的な回復に視聴者は沸き立ったが、数カ月経つと別の評価が生まれていた。
「『事故前と比べて面白くなくなった』などと週刊誌によく書かれていました。実際、86年には『たけしの元気が出るテレビ!!』も終了しています。しかし、元から映画監督でもあったたけしさんは97年に『HANA-BI』で、ヴェネツィア国際映画祭の金獅子賞を取って見返した。新たなポジションを確立しました」(前出の民放テレビ関係者)
■松本の休養中に台頭してきた霜降り明星、チョコレートプラネット、ハナコ
芸人として時代を築いても、歳を取れば方向転換せざるを得なくなる。萩本は茨城ゴールデンゴールズという社会人野球のクラブチームの監督を務め、たけしは映画監督としての面を強めていった。一方で、松本は60歳になってもお笑い界の頂点にいたと言っていい。
「今のバラエティ番組は瞬発力勝負です。VTRや他のタレントの言動に対して、どう返すか。松本さんは還暦になっても、絶妙な切り返しをしていた。ずっとテレビに出続けていたから、感覚が衰えなかったのでしょう。だからこそ、今回の休養は痛かった。本人の瞬発力の問題もそうですし、不在の間に若手が力をつけていますからね」(制作スタッフ)
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