1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

朝日新聞「自民裏金」での新聞協会賞に「辞退せよ」殺到の理由…「しんぶん赤旗」社会部長もXで苦言

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月10日 9時26分

朝日新聞「自民裏金」での新聞協会賞に「辞退せよ」殺到の理由…「しんぶん赤旗」社会部長もXで苦言

スクープだった?(C)日刊ゲンダイ

「鳶に油揚げをさらわれる」というのか、はたまた「部下の手柄を横取りする上司」というのか。ネット上で《これはいかがなものか》などと疑義を訴える声が続出しているのが、日本新聞協会が4日に公表した2024年度の新聞協会賞。朝日新聞社の「自民党派閥の裏金問題をめぐる一連のスクープと関連報道」(自民党派閥裏金問題取材班)が選ばれたからだ。

 協会賞受賞を伝える朝日の報道にはこうある。

〈朝日新聞は23年12月1日付朝刊1面トップで「安倍派 裏金1億円超か パー券不記載 立件視野 ノルマ超分 議員に還流 東京地検特捜部」と特報。自民最大派閥の安倍派が政治資金パーティー収入を裏金化して所属議員に還流し続けていた疑いを明らかにした。松野博一官房長官(当時)ら同派幹部が裏金を受け取っていたことなども独自に報じ、還流システムができた経緯や政治資金規正法の構造的欠陥なども指摘した〉

 受賞理由は〈政治とカネを巡る構造を多角的に掘り下げ、裏金問題の解明を終始リードし社会に強いインパクトを与えた〉という。

 立法府の与党国会議員が長期間にわたって、常習的、組織的に裏金を作り、いまだに納税の動きすら見られないという前代未聞の裏金事件。今もなお国民の怒りはくすぶり続けており、近く行われる自民党総裁選はもちろん、次期衆院選でも有権者の投票行動を左右するといわれる。「社会に強いインパクトを与えた」のは間違いないだろう。

 ただ、この裏金問題はもともと日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」が報じたのが発端だ。そして、その報道後、神戸学院大学の上脇博之教授(66)が派閥の政治資金収支報告書などをコツコツと調べ、情報公開請求などを併用しながら明らかにした。

■朝日新聞の新聞協会賞に疑問の声が出るのは初めてではない

 しんぶん赤旗の社会部長もX(旧ツイッター)にこう投稿していた。

《自民党派閥の裏金は、「しんぶん赤旗」日曜版が2022年11月6日号でスクープしました。「朝日」が自民裏金報道で新聞協会賞とのことですが、「赤旗」から1年以上遅れた23年12月に出しています。しかも東京地検特捜部の動きをうけた記事です》

 8月12日付で配信された北海道新聞の記事「終わらない告発 自民裏金問題火付け役の上脇博之教授 『あきらめたら議員のおもうつぼ』」でも、「政治資金パーティー裏金事件は、上脇さんの刑事告発が東京地検の捜査のきっかけとなりました」という記者の問いかけに上脇氏はこう答えていた。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください