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90歳過ぎて友達は少なくなったけれど…新たな場所で新たな友を【第一人者が教える 認知症のすべて】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月10日 9時26分

90歳過ぎて友達は少なくなったけれど…新たな場所で新たな友を【第一人者が教える 認知症のすべて】

健脳カフェで新たな出会いを(C)日刊ゲンダイ

【第一人者が教える 認知症のすべて】

 今回は、毎週金曜日に開いている「健脳カフェ」の常連さんを紹介したいと思います。

 今年92歳のAさんは、いつも娘さんと一緒にいらっしゃいます。取材に来た記者さんが「ご夫婦じゃないんですか!?」と驚いたほど、Aさんは見かけもお話しぶりも非常に若々しい。

 ご本人によると「若い頃と比べて記憶が曖昧」とのことでしたが認知機能は特に問題なし。このまま認知機能が低下しないよう予防に努めてもらうことになり、健脳カフェをご紹介したのです。

 娘さんがこんなふうにおっしゃってました。

  ◆ ◆ ◆

 最初の頃は私から「健脳カフェに行こうよ」と声をかけていたんですが、いつ頃からか父から「明日は健脳カフェだよね」と確認してくるようになりました。自宅からここまで1時間ほど。体操、麻雀、卓球、カラオケ、将棋と、健脳カフェでその時々のやりたいことを楽しんでいるようです。新井先生の話も聞けて、刺激をもらえるのがいいみたいです。

 もともとアクティブな性格。若い頃からリーダー的存在で、友達に声をかけてゴルフの打ちっぱなしに行ったり、カラオケ大会をしたり。

 食欲は衰えることなく、私たちが食べるものと同じものを平気で食べていますね。体が丈夫なんですよ。暑さなんてヘイチャラで、毎朝早く出掛けて夕方に帰ってくるんです。どこに行っているかというと、公園。いろんな人が来るから、そこで出会った人と将棋や碁をしたりして、仲間になってくる。90歳を過ぎると、昔からの友達が少なくなってきます。神様になられたり、ご自身は健康でも奥さまの介護に入られたり。父もショックだったと思いますが、この健脳カフェや公園で、新しいお友達をたくさんつくっています。

 お酒が大好きで、強くて二日酔い知らず。お酒は脳に良くないと新井先生にも言われていますし、飲んじゃダメとしているんですが、散歩の途中、私のいないところで、何か飲んでいるみたい。これまで人さまの倍飲んできましたし、本当はやめて欲しいんですが。

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レカネマブを投与後は健脳カフェで麻雀やおしゃべり

 Bさんは、息子さんから勧められて、東京駅の真ん前で開いている「アルツクリニック」を受診されました(健脳カフェは、アルツクリニックとは別の場所、四谷三丁目駅近くの「アルツクリニックPETラボ」で開いています)。

 物忘れが増えてきたことから、息子さんが心配されて受診を勧めたようです。神経心理学的検査や頭部MRI、血液生化学検査などの検査の結果、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)と診断。アミロイドPET検査で、アミロイドβタンパクが脳に蓄積されていることが確認されたため、昨年末に発売されたまったく新しいアルツハイマー病治療薬レカネマブ(商品名「レケンビ」)を投与することとなりました。

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