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真田広之の「恩師と原点」…「SHOGUN 将軍」エミー賞18冠の快挙、米挑戦20年でついに結実

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月17日 16時3分

真田広之の「恩師と原点」…「SHOGUN 将軍」エミー賞18冠の快挙、米挑戦20年でついに結実

真田広之(C)ロイター

 真田広之(63)が大快挙だ。アメリカでテレビ界最高峰とされる第76回エミー賞で日本人初の主演男優賞のほか、作品賞など18冠に輝いた背景には、海を渡って20年に及ぶ挑戦と努力、熱意があった。

 自らプロデュースも務めたドラマ「SHOGUN 将軍」について、現場に立ち会ったプロデューサーの宮川絵里子氏はメーキングなどでこう言っている。

「主演俳優としてカメラの前に立ち、演技が終わるとカメラの後ろに立つ。小道具から衣装、セリフや演出にいたるまで全てを把握し、チェックしていました。あの熱意には驚きました。いつ寝ているのかしらって」

 ドラマで共演の西岡徳馬は「日本のアクターの代表としてハリウッドで活躍している。ファンタスティック」と評していた。八面六臂、獅子奮迅の仕事ぶりには「本物の日本の時代劇を世界に発信したい」と、日本から殺陣などの専門スタッフを呼ぶほどの熱意がほとばしっていたのだろう。

 2003年の映画「ラスト サムライ」への出演を機にロサンゼルスに拠点を移した真田は、俳優業の他、日本を描く際に撮影現場で文化アドバイザーのような役を率先してこなし、白人至上主義が根強いハリウッドで偏見や差別とも向き合いながら人脈と実績を築いてきた。

「いつも世界市場の未来に目を向けていたので、その姿勢に大きな影響を受けました」

 そうした挑戦の裏には中学入学と同時に入団した「ジャパンアクションクラブ(JAC)」時代からの恩師である故千葉真一の存在があったとし、真田はこう語っていた。

「いつも世界市場の未来に目を向けていたので、その姿勢に大きな影響を受けました。おかげで将来、他の素晴らしい俳優や監督と一緒に仕事をするには、どうしたらいいかを考えるようになりました」

 それが40歳を前にした挑戦、英ロイヤル・シェークスピア・カンパニーの舞台「リア王」に史上初の日本人キャストとしての出演につながっていたのだろう。難しい道化役をセリフもすべて英語でこなし、名誉大英帝国勲章第5位(MBE)を授与された。「人生最大の挑戦。あの経験が私のキャリアに新たな風を吹き込んでくれた」と真田は振り返っている。

 ある洋画宣伝プロデューサーが言う。

「アル・パチーノを尊敬し、舞台で出待ちをしていたエピソードは有名ですが、その後は実力で完全にスターの仲間入りを果たしています。『ラスト サムライ』ではトム・クルーズをうならせ、食事に招かれたりしていますが、そのトムは自分が目立たなくなることを恐れ、アクションの才能に嫉妬して真田とのシーンをカットしたとかしないとか。映画『ラッシュアワー3』ではジャッキー・チェンと、『47RONIN』や『ジョン・ウィック』シリーズでキアヌ・リーブスと、『ウルヴァリン:SAMURAI』ではヒュー・ジャックマンとそれぞれ激突し、絶賛されています」

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