「SHOGUN 将軍」エミー賞18冠で真田広之が渡辺謙をついに凌駕 「英語力」「謙虚さ」が生んだ逆転劇
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月21日 9時26分
渡辺謙と真田広之(C)日刊ゲンダイ
米製作映画「ラスト・サムライ」(2003年公開)の出演をきっかけに米ハリウッド進出した日本を代表する二大俳優、渡辺謙(64)と真田広之(63)。何かと比較されることが多かった2人だが、あれから約20年…真田がプロデュース・主演を務めた「SHOGUN 将軍」は大ヒットし、が米テレビ界最高の賞「エミー賞」で作品賞など18冠を達成した。既にシーズン2の製作状況がニュースになるほど全米で大きな注目を集めている。
特殊メークや衣装製作が必要な時代劇はただでさえお金がかかることで知られるが、気になる高額製作費について米NY在住のエンタメ業界関係者は言う。
「SHOGUNの製作はウォルトディズニーカンパニーです。ディズニー子会社の放送局であるFX社は製作費を明かしてはいませんが、今年2月のスーパーボウルでSHOGUNの30秒CMのためにディズニーが700万ドル(約9億9000万円)をつぎ込んだことが業界内で大きな話題になっていました。それに、バンクーバーでの撮影は日本人エキストラに標準の4倍の報酬が支払われたという話ですから、相当の期待を込めた製作費だと思います。実際、前評判通り視聴者の反響も大きかった。最近では、日本人俳優といえば『Ken Watanabe』と言ってもピンとくる人が少なく感じます。それに対して、エミー賞受賞前から『SHOGUN』『Yoshii Toranaga』『Tokugawa Ieyasu』の知名度が急上昇し、一人でトークショーにゲスト出演するなど18冠の受賞を機に『Hiroyuki Sanada』の名前はすっかり有名になりました」
一時は渡辺の活躍の陰に隠れていた真田
一時は、渡辺の海外での活躍の陰に隠れていたこともある真田だが、今では渡辺の存在を凌駕する逆転ぶり。この逆転劇で、この20年間の活動の違いが浮き彫りになった。日本の民放テレビ局関係者は解説する。
「渡辺謙さんは、日本の大手事務所もそのままにハリウッド進出を果たしました。それゆえに日本の所属事務所の要求もあって拠点を両方に置きフル稼働されてきました。一方の真田さんは日本にも個人事務所はありますが、米国に根を張ることに集中されて米国を拠点にされてきました。以降、役は小さくても欧米製作の映画21本、テレビドラマ7作品に出演され、その間に米国での人脈も作られたのでしょう。それに比べると渡辺謙さんは目立つ役ですが映画9本とミュージカル『王様と私』と数は半分以下。日本では大手事務所にいましたから、海外での活躍を国内に広めるというプロモーション機能が整っていたことも謙さんの活躍の方が国内で目立ったことの大きな理由の一つでしょう」
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