1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

食後に猛烈な眠気に襲われる…朝食で豆腐や肉をたっぷり食べたい

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月28日 9時26分

食後に猛烈な眠気に襲われる…朝食で豆腐や肉をたっぷり食べたい

朝食にタンパク質が豊富なものを取りたい

「隠れ糖尿病」という病態をご存じか? 普段の血糖値は正常かやや高い範囲であっても、食後の血糖値だけが大幅に上昇し、食後2時間を過ぎても正常に戻らないことをいう。インスリンの分泌が少なかったり、働きが不十分だったりすることが原因。そのままにしておくと、糖尿病を発症したり、動脈硬化が進んだりして血管障害が進み、脳卒中や心筋梗塞を起こす恐れがある。そんな隠れ糖尿病の人が気になるであろう研究成果が日本時間栄養学会第11回学術大会で発表された。発表者の古谷彰子・愛国学園短期大学准教授に聞いた。

 研究のタイトルは「朝食のタンパク質摂取が女子大生の昼・夕食後血糖に及ぼす有用性」で、愛国学園短期大学と㈱ニチレイフーズとの共同で行われた。

 被験者は公募で選ばれた体格指数(BMI)18~22の健康な14人の女子大生で、血糖値は15分ごとに約2週間にわたり記録できる最新の血糖測定器を使用した。

 実験では、日本人の食事摂取基準(2020年版)をもとに、1食目標量(最低20グラム)の半分の10グラム、約2倍の40グラムのタンパク質を含む朝食を用意。それぞれ昼食、夕食での食後血糖値、食前空腹時感、睡眠への影響を調べた。

「具体的には、通常の朝食4種類(含むタンパク質量7.58~13.98グラム)と、高タンパク質朝食4種類(含むタンパク質量35.3~43.3グラム)をランダムに割り当てました。昼食は全員が調理実習食とし、夕食は自由としました。アンケートではそれぞれの空腹感や睡眠時間なども調べました」

■昼・夜の食後高血糖が抑えられる

 研究チームは以前の研究で、「朝食にタンパク質を多く取ることで、夕食後の血糖値上昇抑制に有効」であることを確認している。

 にもかかわらず今回もタンパク質を含む朝食についての研究をしたのはなぜか?

「以前の研究では被験者が摂取したタンパク質量が90グラムと多かった。実際に1食の量として毎日摂取するには過剰で、カロリーオーバーとなって肥満になったり、過剰分を排泄するために腎臓に負担がかかる可能性があります。今回は、一般的に朝食で取りがちな10グラムと、意識している方が取りがちな40グラムを設定しました」

 結果は、朝食に40グラムのタンパク質を取ることで、昼食や夕食の食後の最大血糖値を抑えることに成功。前回の再現性が取れたが、一方で10グラムだと効果は薄く、ある程度のタンパク質量を確保することが食後の最大血糖値の抑制効果につながる。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください