♪ポッポポポポポ~の鼠先輩は草刈りバイトでコロナ乗り越え「地方営業で何とか食ってます」【あの人は今】
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月30日 9時26分
鼠先輩(C)日刊ゲンダイ
【あの人は今こうしている】
鼠先輩(歌手/51歳)
◇ ◇ ◇
16年前、白いスーツにパンチパーマ、サングラスという、怪しいいでたちでコミックソング「六本木~GIROPPON~」(ユニバーサルミュージック)を♪ポッポポポポポ、ポッポ~と歌いヒットさせた歌手がいた。鼠先輩だ。その後、テレビであまり見なくなったが、鼠先輩、今どうしているのか。
鼠先輩に会ったのは、東京・東村山市は西武新宿線久米川駅から徒歩1、2分のところにあるカラオケバー「ボンズラボ」。奥行きがあり、大きなステージもある立派な店だ。
「ここは、故郷・岡山でバンド活動をしていたときの先輩が経営する店。10年前、営業で久米川に来たとき、その先輩が会いに来てくれて、一緒に飲むようになり、ここの隣のビルで一緒に『BAR東村山飲鼠(のみーまうす)』を経営していました」
鼠先輩、まずはこう言った。
「でも、年をとってくると、お客さんに気を使いながら深酒するのがつらくなってきて、隣の店は2年ぐらいで閉めました。代わりに先輩はこの店を開店するというので、僕は内装などのプロデュースだけお手伝いしました。だから、店に顔を出すことはありません」
「六本木」のヒット後、一時は新宿・歌舞伎町でバー「新宿ネズミーランド」を3店経営していたが、この3店舗も今はすべて閉店している。
「『新宿ネズミーランド』は5年ぐらいやってたんですけど、東日本大震災のときに計画停電で営業できなかったり、緊急地震速報をお客さんが怖がって来なくなったりして閉店しました。今は店の経営はまったくしておらず、金、土、日、祝日に行く地方営業でポッポ、ポッポ歌って、何とか食っています。ええ、どこでも行くし、何でもしますよ。ギャラも応相談で!」
鼠先輩、せっかく一発当てたのに、その後は苦労続きだったのだ。
「震災の翌年には詐欺にあい、1500万円失いました。コロナのときは営業ができなくなり、同い年の友人の会社で2年間、朝8時から夕方5時まで、公園や道路植栽の剪定や草刈りのアルバイトをしていました。コロナが明けたら、みんなが喜んでくれる歌をもう一度出そう、と思いながら。肉体労働はしんどかったなー。でも、汗流して、風呂上がりのビールはおいしかったですよ!」
思いをかなえて2年前、「ピピポ体操」など3曲をリリース。しかし「まったく売れなかった」とか。
■朝からワインを2本
地方営業に行く以外の、月曜日から木曜日は何をしているのか。
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