【独占告白】肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月2日 9時26分
■副作用?で唾液も痰もしょっぱい
副作用はあります。発疹がすごい。2カ月くらいはひどかった。にきびみたいな発疹が体中びっしり、足もお尻も真っ赤になりました。少しでも熱いお風呂に入るとピリピリして痛いし、お尻はずっと座っているからなかなか治らない。風呂上がりに薬を塗るけど、女房とは2年前に離婚して一人でやらなきゃいけないから大変。テレビに出る時は普通、パフを塗って消すけど、面倒なので塗らないで出たら、後から電話がかかってきて、手が赤くなっていると指摘されました。
他の人と違う副作用もあります。唾液とか痰がみな塩、しょっぱいんです。喉に下りてくるものが全部。先生も初めてだったみたいで、あまり聞いたことがないと言って上を向いていました。味覚障害の一種かなと。
食事も大切ですね。娘が「ママに頼んだ方がいいよ」と言うので、お願いしています。病院にもついてきてくれたしね。鍵を渡していて、例えば、ブロッコリーとか、栄養があるスープを作って持ってきて、いない時は冷蔵庫に入れておいてくれたり。食べ物はあれはダメ、これはダメとあまり神経質にならない方がいい。食べたいものは我慢せずに食べる。その方が免疫がつきます。
あとは気持ちの問題です。腹をくくること。諦めて言ってるわけじゃなくて、いずれ人間は旅立つ時がやってくるわけだから、まだ大丈夫、今年も大丈夫と前を向くしかない。転移したからといって、ビックリしているようじゃダメです。「それじゃ、先生、どうすればいいのよ?」と積極的に話をするくらいでちょうどいいんです。それから笑うことも絶対に大切です。
兄貴の知り合いの桑野信義さんは大腸がんになりました。電話する機会があって、抗がん剤の話を聞くことができて参考になりました。船戸崇史さんという外科医でがんになった先生が書いた体験談の本「がんが消えていく生き方」にも助けられた。人間は遅かれ早かれ旅立っていく。だから何も怖くないと書いてあった。あの言葉で吹っ切れました。
去年、出したのが「人生苦労坂」です。今の僕にはぴったりで何度も何度も聴きました。「弱音吐いたら」というフレーズを歌っていると、しみじみとします。
(聞き手=峯田淳/日刊ゲンダイ)
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