サバ+αで元気に暮らす(2)ピーマンと組み合わせて血を巡らせる
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月2日 9時26分
サバと「ピーマン」で血液をサラサラに
サバは「血行促進」に威力を発揮する魚です。DHA(ドコサヘキサエン酸)と同じく、EPA(エイコサペンタエン酸)も豊富に含まれています。
体内では合成できない不飽和脂肪酸で、血流を良くする作用があり、血栓を防ぎ、動脈硬化の予防や改善に役立ちます。
全身に酸素や栄養を運ぶ赤血球の膜にEPAが加わると、柔らかくしなやかになって弾力性が高まるため、血液が流れやすくなります。
血液が全身の末端まで行き渡ることで、酸素や栄養も手足の先へとすみずみまで運ばれ、老廃物も排出しやすくなります。そのため、血管の老化を防いで若々しい体づくりを目指すことができるのです。
中医学においてもサバは血の巡りをアップするパワーが絶大。「活血」という効能があり、読んで字のごとく、血行を促進し、老廃物を洗い流す働きがとても高いのです。
中医学において、血の巡りの悪さは当然ながら全身の不調につながるとされていて、肩こり、関節痛、頭痛など慢性的な疼痛を引き起こしやすくなります。また、体にしこりができやすくなり、がんなどの悪性腫瘍のリスクがアップ。心筋梗塞、不整脈、脳卒中、下肢静脈瘤、慢性肝炎、肝硬変にもなりやすくなってしまいます。
女性の場合は、子宮筋腫や子宮内膜症といった婦人科系トラブルをはじめ、冷えに悩まされたり、シミやクマの原因にもなります。
食事でしっかりと血の巡りをアップすることは、健康と美容のためにとても重要なのです。
薬膳面から、サバの血行促進効果を高める食べ合わせとしておすすめしたいのが「ピーマン」です。サバと同じく「活血食材」で、血液をサラサラにして血を巡らせる優れた効果があります。
サバと組み合わせて血流をグングンアップさせる一品が「サバ味噌ピーマン丼」です。サバ味噌煮缶でできる簡単レシピで、ピーマンの苦みがサバのうまみを引き立てます。中華風な味付けで、いわば「サバのチンジャオロース」。ごはんが進むおいしさです。 (つづく)
【材料】2人分
●サバ味噌煮缶 1缶
●ピーマン 4個
●ニンニク 少々
●サラダ油 適量
●ごま油 少々
●ごはん 丼2杯分
【作り方】
フライパンにサラダ油を入れて、みじん切りにしたニンニクを炒め、香りが出たら乱切りにしたピーマンを炒める。サバ味噌煮を缶汁ごと加え、仕上げにごま油をふり、丼に盛ったご飯の上にのせる。
▽池田陽子 薬膳アテンダント、全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。
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