“遅きに失した”Jリーグ人件費抑制策「プロABC契約」撤廃…25年前に施行されたルールをやっと変更
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月5日 9時26分
さらにJリーグは、クラブの健全経営のために全クラブから経済状況のバランスシートと全選手の年俸の資料も提出するよう義務づけた。
これは、今日もJクラブが健全経営を実践しているか、経営危機に陥らないかーーを判断する貴重な制度として機能している。
次に、現行ルールと2026年から導入される新ルールの違いについて解説しよう。
《支度金》
高校、大学を含めて移籍に伴う引っ越し費用などをクラブは支払う必要がある。独身・未婚は370万円、妻帯者は500万円だったが、新ルールでは一律上限500万円に変更。
《登録区分》
プロの「A、B、C」と「アマチュア」を「プロ」と「アマチュア」に統一。登録は日本サッカー協会になる。
《基本年俸》
1999年に導入されたルールでは、プロC契約は年俸460万円、プロA契約は年俸670万円。これが2026年から「プロABC契約」が撤廃され、プロは基本報酬が1200万円となる。 将来的には上限を撤廃する予定。「出場、勝利給を含めて2000万円に届けたかった」との内部からの声もあった。
同時にJ1、J2、J3の各カテゴリーでプロ契約を結ばなければならない選手数も決定(J3は3人)。野々村芳和チェアマンは「J3もほぼほぼ(経済的に)大丈夫だろう。JFLから上がって来るチームも問題はないだろうし、超えられないハードルではないだろう」と年俸の変更に期待を込めた。
これらの変更は2026ー2027年シーズン(移行期あり)から導入予定。Jリーグで決議された後、日本サッカー協会理事会の決議を経て正式に改定されるーー。
(六川亨/サッカージャーナリスト)
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