『Qrosの女』桐谷健太のパパラッチ役が「ハマり役」と高評価も“取材でアイドルのゴミ漁り”はアリか?
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月15日 9時26分
桐谷健太(C)日刊ゲンダイ
10月期ドラマ『Qrosの女 スクープという名の狂気』(テレビ東京系)が注目を集めている。誉田哲也氏の小説『Qrosの女』(光文社文庫)が原作の同作品は、週刊誌の芸能記者と芸能界を舞台にしたサスペンス。主演の桐谷健太(44)が敏腕記者・栗山孝治を演じている。
「芸能人の熱愛や不倫を報道する写真週刊誌の張り込み現場をリアルに再現しているドラマということで、放送前から話題になっていました。『FRIDAY』『週刊文春』の元敏腕記者で、ジャーナリストの赤石晋一郎氏が取材協力で入っており、赤石氏第1話では栗山の情報屋でもあるタクシー運転手役で俳優としてもドラマにも出演。芸能記者がどのようにスクープを掴むのか、一般の人が知ることのできないところまで描いています」(テレビ誌ライター)
第1話を終えたSNSの反応は、《ストーリーや設定に無理矢理感がなくてスッと入れた》《週刊誌記者の実情、実態に切り込んでいて面白かった》などと概ね好評である。とはいえ、「さすがにこれは…」と出版関係者を驚かせた部分もあった。
例えば、栗山が張り込み取材中の女性アイドルのマンションのゴミ集積所からゴミを持ち帰るというシーンがあった。栗山とバディを組んでいる若手記者・矢口慶太(影山拓也)が、「それって不法侵入罪ですよ。窃盗ですよ」と指摘するが栗山は意に介さない。岡部たかし(52)演じる編集長の林田彰吾は、「あいつ(栗山)は間違った情報を出さないためだったらなんだってする」と矢口を黙らせる。今でも“ゴミ漁り”のような取材方法が行われているのか?
■40年前は実際にやる記者もいた
「あれはあくまでドラマ上の演出でしょうね。今の時代では絶対にあり得ません」
こう語るのは40年以上のキャリアがあるベテラン週刊誌記者だ。
「私が記者を始めた1980年代は『FOCUS』と『FRIDAY』など写真週刊誌のスクープ競争が激しく、“FF戦争”などと呼ばれました。いわゆるコンプライアンス意識の薄かった時代ですら、ゴミを持ち帰るという行為は賛否両論ありました。つまりゴミを実際に持って帰る記者もいましたが、私が自分の目で見たのは40年間で2度くらい。もし、今やって誰かに見つかって告発されたら、SNSで瞬く間に拡散し、きっとその雑誌は廃刊になりますよ」
他にも、ツッコミどころがいくつかある。2人組で車で張り込みする場合、カメラマンが助手席に座ってカメラを構えるなんてことはまずない。運転席側に取材対象者が来た場合に撮影しにくいし、何より目立つ。基本的には左右どちらにも動ける後部座席に座る。それと、バディを組む相手。どんなに経験が浅い新人記者でも、ベテラン記者が取材目的を告げず張り込み現場の前で待ち合わせしたり、場当たり的に行動することはあり得ないという。あらゆるシチュエーションを想定し、綿密に打合せをした上でバディが足並みを揃えないと、取材対象者に不審がられてバレるリスクがあるためだ。そして、もう一つ……。
「スクープを揉み消す代わりに、人気アイドルのグラビアを要求するシーンがありますが、これはヘタしたら脅迫になりかねません。怒った芸能事務所関係者かタレント本人がネットで告発することだってあり得るでしょう」(同)
栗山は今風の記者らしくスマホを駆使しているが、古き良き時代のパパラッチと思って観た方がドラマは楽しめそうだ。
◇ ◇ ◇
写真誌全盛期に「フライデー」編集長を務めた元木昌彦氏が「日刊ゲンダイ」の「週刊誌から見たニッポンの後退」で明かす当時のこぼれ話は驚かされるものばかり。【関連記事】であわせてごらんください。
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