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まつたけで「気」と「血」を補って滋養強壮に威力を発揮【健康長寿に役立つ高齢薬膳】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月2日 9時26分

まつたけで「気」と「血」を補って滋養強壮に威力を発揮【健康長寿に役立つ高齢薬膳】

まつたけのパワーアップ雑炊(提供写真)

【健康長寿に役立つ高齢薬膳】まつたけ

 しっかり休んでいるのに、疲れがとれない。動く気力が出ない……。

 病院で検査を行っても、とくに異常が見つからない場合は、「慢性疲労症候群」の可能性があるかもしれません。十分に休養しているにも関わらず、日常生活に差し支えるほどの疲労感が6カ月以上継続、あるいは再発を繰り返す疾患です。仕事など疲労の原因がないのに、強い倦怠感が見られるのが大きな特徴です。

 微熱を伴うことが多く、解熱剤を服用してもあまり効き目がない傾向があります。また、頭痛、喉の痛み、全身や特定の部位に筋肉痛が生じるケースもあります。精神面においても不調が現れることが多く、気分の落ち込みが続いたり、意欲の低下、不安感、思考力・集中力の低下、物忘れがひどいといった場合もあります。そのほか、不眠あるいは過眠を繰り返すケースも多く見られます。

 原因は不明な部分が多く、調査や研究が進められていますが、風邪や気管支炎などの感染症後に現れることが多く、ウイルスの影響があると考えられています。また、ストレスも引き金になるケースが多いとされています。

 シニアにとって、体力の著しい低下は寝たきりや認知症のリスクを高める原因になる可能性があります。食養生で対策を講じましょう。

 中医学において、慢性疲労症候群は「気血両虚」、読んで字のごとく「気」も「血」も足りない状態であることが多いと考えます。気は全身のいたるところを流れる、目には見えないエネルギーです。生命活動を維持するとともに、体全体、そして臓器を正常に活動させる働きを持っています。

 一方、血は西洋医学の血液としての要素だけではなく、「全身に流れて、体の隅々まで栄養を与える液体」と考えます。五臓六腑や筋肉を養い、生理機能を正常に保ち、目、皮膚、髪を滋養しています。

 活力の源である気と、体の栄養分である血がどちらも不足しているとなれば、当然ながら体力の低下を引き起こします。日頃から、だるい、疲れやすい、無気力、胃が弱い、目まい、立ちくらみ、動悸がする、やたら横になりたがるといった症状も見られがちです。また、低血圧の人も多い傾向があります。

 改善のためには、気と血を補うことが重要です。おすすめは「まつたけ」。キノコ類はいずれも速やかに気を補い、消化機能と関わりの深い臓器である「脾」の働きも高めて、栄養を取り込みやすい身体にするサポートを行う働きがあります。まつたけは、この効能に加えて、血を補う効果も兼ね備えた「スーパーきのこ」。滋養強壮に威力を発揮してくれるのです。

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