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胸のつかえが治まらない…逆流性食道炎だと思っていた、食道の「カビ」だった!

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月12日 9時26分

胸のつかえが治まらない…逆流性食道炎だと思っていた、食道の「カビ」だった!

(提供写真)

 湿度が高い場所でよく見かけるカビ。このカビ、体の中にも生えるというから驚きだ。

 関東在住の女性は、胸のつかえがなかなか治らず、何度か罹患している逆流性食道炎だと思い、消化器科を受診した。

 ところが内視鏡検査で、食道にカビが生えていることが判明(写真)。「とりあえず様子を見ましょうか」と言われたが、知り合いの医師に話したところ治療を勧められたため、改めて消化器科医に相談。カビの増殖を抑える薬を処方された。治療を終えた今は、胸のつかえなどの不調はすっかり消えているという。

「食道のカビの正体は『カンジダ菌』です。皮膚、口腔内、消化器、泌尿器などに普段から存在する日和見菌です」

 こう言うのは、冒頭の女性が「食道のカビ」について相談した医師、「ひめのともみクリニック」(東京)の姫野友美院長だ。

 日和見菌とは、体が健康な時は無害だが、疲労がたまっていたり、免疫力が落ちたりした時などに増え、炎症を引き起こす菌のこと。食道で増えれば食道カンジダ症、腸で増えれば腸カンジダ症と呼ぶ。

 カンジダ症には、食道カンジダ症や腸カンジダ症のように粘膜にとどまる表在性カンジダ症と、血液や髄膜など体の深い組織に感染が広がる深在性カンジダ症(または侵襲性カンジダ症)があり、後者では、時に死に至ることもあるという。

腸粘膜のバリアー機能が低下するとさまざまな組織で炎症

 しかし命に関わらないとはいえ、「免疫の要」「第2の脳」とも言われる腸でカンジダ菌が異常増殖した場合も問題だ。

「腸カンジダ症になると、カンジダ菌は腸に菌糸を張って根付くため、腸の粘膜が荒れます。すると下痢、腹痛、腹部膨満感などが起こりやすくなります。さらに、腸の粘膜は栄養素の吸収という機能の一方で、病原体の侵入を防ぐバリアー機能の中心を担っています。腸粘膜の荒れでバリアー機能が低下すると、本来は腸の中だけでとどまっていた異物が体内へ流れ込み、さまざまな組織で炎症が起こるのです」

 次に挙げるのは、腸でカンジダ菌が異常増殖し、炎症が広がっていることが疑われる症状だ。

・ずっと疲れが取れない
・頭痛、めまいが起こり やすい
・寝起きが悪い
・体の節々や筋肉が痛い
・お腹の調子が悪い
・月経不順、月経困難症 がある
・皮膚のかゆみ、発疹が ある
・アレルギー症状がある
・ゲップやオナラのにお いがひどい

 心療内科医である姫野院長が着目しているのは、腸カンジダ症が脳に及ぼす影響だ。

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