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車名は体を表さず? レクサス「LBX モリゾウ RR」は別次元のいいクルマだ(小沢コージ/自動車ジャーナリスト)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月20日 9時26分

車名は体を表さず? レクサス「LBX モリゾウ RR」は別次元のいいクルマだ(小沢コージ/自動車ジャーナリスト)

専用のフロントグリルや前後バンパーを纏う(写真)小沢コージ

【小沢コージ クルマは乗らなきゃ語れない】

 レクサス LBX モリゾウ RR
 (車両価格:¥6,500,000/税込み~)

  ◇  ◇  ◇

「アレ? 思ってたのと全然違うじゃん」

 先日初めて乗って、予想との違いに驚いたクルマがある。レクサス「LBX モリゾウ RR」。昨年発売された上質コンパクト、レクサス LBXの追加モデルで分かりやすいキモは新しいパワーユニットだ。

 同じトヨタグループのGRヤリスから移植した、ほぼモータースポーツ用の1.6ℓ直3エンジンを搭載し、パワー&トルクは304ps&400Nmとパワフル。時速0-100km加速も5.2秒と韋駄天で、この車名を聞いた時は、てっきりLBXをベースに走り&レース好きで知られる“モリゾウ”こと豊田章男会長がギンギンにカスタムしたスパルタンなLBXだと思っていた。

 事実、RRは会長が所属するレースチーム「ルーキーレーシング」の頭文字だし、発表されたのはカスタムカーの祭典、東京オートサロン。

 そうでなくとも“RR”と聞けば、ついかつてのホンダCBR250RRとかスズキGSX-RRなど、本気のレーサーレプリカバイクやレーサーをイメージしてしまうもの。

 ところが実車は予想と全然違うのだ。

見た目は予想外にイメージが大人しすぎ

 サイズは全長4190×全幅1845×1535mmで幅が2cm増し、高さが1cm下がっているだけ。見た目も専用フロントグリル、専用前後バンパー、19インチ鍛造アルミホイールを纏っているものの、予想外にイメージが大人しすぎる。普通「RR」って付いたらド派手で飛行機みたいなリアウィングやバンパースカートが備わってるもんでしょうが!

 インテリアも、シビックタイプRのごとく真っ赤で幅の狭い専用バケットシートやデカいメーターでも備わってると思いきや、違う。シートは専用のバケットタイプだけど、表面は上質な本革で覆われ、電動リクライニングもする座り心地のいいもの。

 インパネやドアトリムも滑らかなグレーのスウェード表皮で覆われ、刺激的なのは赤いステッチぐらい。メーターもいまどき12.3インチデジタルだし、センターディスプレイも9.8インチの大型。

ボディ全体がほぼGRヤリス

 さらに、走り出すと驚くのだ。ノーマルのLBXとは別次元の高剛性感に、それでいて上質で密度の濃いステアリングフィールとガチッとしたレーシングカー顔負けの高剛性ブレーキ。すべてが上質なのだけれど、根本のフィールがノーマルと全然違う。

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