元巨人・クロマティの下半身不随初告白動画が話題に…誰でも発症する「歩けなくなる病気」の怖さ
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月25日 9時26分
まずはギラン・バレー症候群についてだ。
「ギラン・バレー症候群で気をつけたいのは、何といっても感染症後の対応です。風邪や下痢などありふれた症状がよくなったとしても、そこから数日後から数週間後に急に手足に力が入らなくなったら、すぐに医療機関を受診することです。クロマティさんのように下半身のマヒや脱力から少しずつ上半身に広がるのが一般的で、ほかには顔の筋肉に力が入らなくなる、目を動かせず物が二重に見える、食事がうまくのみ込めない、ろれつが回らないといった症状もあります。いずれにしても感染症からしばらくして急に異変を感じたら、軽く考えるのは禁物なのです」
感染症の種類は問わない。クロマティは新型コロナだったが、軽い風邪でも起こりうる。フリーマンの息子は3歳で発症したように子供から高齢者までだれでも発症。日本の発症者数は、10万人あたり年間1~2人で、平均年齢は39歳。まれな発症者数ではあるが、感染症のリスクはだれにもあるだけに人ごとではないのだ。
病状が上半身に及んで呼吸に関係する筋肉がマヒすると、人工呼吸器が必要になり、死亡する恐れもあるが、副腎皮質ステロイドと併用しながら免疫反応を調整する免疫グロブリン大量静注療法を5日連続で行うと、劇的によくなることも珍しくないそうだ。
「この病気を治療するのは神経内科ですから、感染症後の急な違和感があれば神経内科を受診してください」
数カ月かけて少しずつ回復しながらも、2割は1年後も何らかの障害が残るというから、異変を見逃さずに早期に治療を受けることが重要だという。
脊柱管狭窄症を患う医師が手術を受けない理由
では、脊柱管狭窄症はどうか。クロマティは腰痛がひどく、10代のころから悩まされていたことを番組で語っているが……。
「私の原因は、学生時代にやっていた相撲で間違いないと思います。156センチの小兵ですから、大柄の相手と勝負するには腰を低くして下から当たる稽古を繰り返していました。当然、腰にはよくありません。その衝撃の積み重ねで腰椎などの変性を引き起こし、神経を圧迫する脊柱管狭窄症につながったのです。格闘技は脊柱管狭窄症のリスクが高い。元プロレスラーの天龍源一郎さんは長いレスラー生活の影響で首から腰の骨がボロボロで脊柱管狭窄症を発症しています。野球は格闘技ほどではないとはいえ、バッティングは腰を強くひねる動作ですから、脊柱管狭窄症のリスクは低くありません。ゴルフも同様に要注意です」
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