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2年連続出場ゼロでも「NHK紅白視聴率アップ」がSTARTO社に与える深刻な影響…SNS普及も思わぬ逆風に

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月8日 9時26分

「当時は『ザ・ベストテン』などの音楽番組が揃って終了し、アイドル歌手が出演できるテレビ番組が限られていた。ゴールデンタイムに出られないため、知名度は上がらず、人気も伸び悩んだ。そこで、SMAPはバラエティにも積極的に出ていって、人気グループになった。『笑っていいとも!』で鍛えられた中居正広や香取慎吾の力は大きかった。90年代にはアイドルを『砂利タレ』という人たちは、ほぼいなくなった」

 SMAP、TOKIO、V6、嵐はソロ活動も精力的に行い、それぞれにバラエティで司会をできる人材も生まれた。

「80年代はまだ"国民的"の冠がつくグループは誕生していませんでした。ファン以外からすると、歌番組で見かけるだけの若い女性に人気のあるタレントという程度の認識だったかもしれません。90年代以降はあらゆるジャンルのテレビ番組に出て、老若男女に馴染み深い存在になったため、"国民的グループ"になったのです。旧ジャニーズ事務所は時代の流れに沿いながら、テレビという権威をとことん利用し尽くしてきた」

性加害報道をきっかけに23年の紅白出場がゼロに

 事務所の副社長だったメリー喜多川氏はそのタレントパワーを利用して、テレビ局に圧力を掛けて思うままに操り、時にはスキャンダルを揉み消してきた。だが、2021年のメリー氏の死去に伴い、事務所のパワーは薄れる。23年、かねてから一部では問題視されていたジャニー氏の性加害問題がBBCの報道をきっかけに広まり、年末には所属タレントの『紅白歌合戦』出場がゼロに。24年にはNHKが旧ジャニーズ勢の起用再開を発表したが、『紅白』には1人も出場しなかった。

「NHKはSnow Man、King & Princeの出演を依頼したようですが、STARTO社は『今まで干しといて急に手のひらを返すなんて』と拒絶したようです。『ジャニー喜多川が築いた"アイドル帝国"の実像に迫る』という『NHKスペシャル』の内容に、STARTO社が納得しなかったためとも囁かれています」(前出のテレビ局関係者)

 このまま、STARTO社はNHKに対して意地を張り続けていくのか。

「事務所は『アイドルという存在は、社会に受け入れ難い世界観がある』というくらい謙虚に臨んだ方がいい。タレントが虚像を演じ、ファンはそれを信じて熱狂するわけですから。普通に考えれば、浮世離れした世界です。繰り返しますが、ジャニーズがメジャーになったのはテレビという権威に認められたからです。たしかに、現在のテレビにはかつての力も権威もない。とはいえ、『紅白』は未だに視聴率30%を超えます。国民的な人気番組や全国放送のNHKに出ないという選択は、STARTO社のタレントをマニアックなものにしてしまう。今までのようにテレビを大事にしないと、一部のファンが騒いでるだけの存在になってしまう恐れがある」(前出のベテラン芸能記者。以下同)

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